情けなかった医療現場

皆さんに、セルフメディケーションの話をしている私ですが、どうやら風邪をひいてしまったようです。
今回は私の経験をお話ししましょう。
先週の水曜日(4月8日)の深夜、就寝中にのどに違和感を感じたため洗面所でうがいをしました。違和感といっても痛みはなく、ねばねば感がおもな症状でした。大したことはないかなと思い、イソジン液でうがいをしてもう一度床に就きました。そして数時間後、若干のどに痛みと鼻水症状があり、いつもよりだるい、、、?、、、風邪かな?、、、と思っているうちに悪寒(寒気が)加わりました。これは本当にヤバイ!、、、先ずは(熱があると思い)そのまま床に入っていることにしました。そして朝6時、いつもなら愛犬の雄と散歩に行く時間ですが、起きられない状態。体温を測ってみると37℃2分でしたが、何が起こっているのか自分でも信じられない程の倦怠感(だるさ)。とりあえず近くの薬局で新ジギニンという飲み薬を購入しました。するとレジに薬剤師さんが来て、この薬を飲み方について説明がありました。以前から自分では軽い風邪なら「ジギニン」と決めていたのに、いまさら何?って感じでしたが、効果がなかったら5回以上服用しないで下さいと言われました。こんなこと初めての経験でしたが、購入した薬剤の使用説明書をあまり詳しく読まない人には、適切な対応なのかな?、、、さすが処方箋薬局を併設しているドラッグストアなので少し感心しました。「気を付けて服用しようと思いました。一般に売られている風邪薬なのに、、、?あまり飲まないほうが良いのかな?、、、肝臓や腎臓に負担が大きいのかな?結局その日は一日床に臥せてしまいました。だるさはあるものの熱はさほどないので、いつも通り食事をして軽い晩酌にとどめました。夜中、これまで感じたことがないほどののどの痛みに見舞われ、慌ててイソジンでうがいをして床に就きましたが、焼けるようなのどの痛み、これは尋常ではないな?直近数日間の行動を思い返しました。月曜日はいつものメンバーとゴルフで特に風邪などがうつる人はいませんでした。よく火曜日はほかのラボにお手伝いに伺いましたが、人数は少なく、ただ隣で仕事をしていた(医師)はいつもながら、せき込んでいたのでのど飴を差し上げました。いつものことですので、あまり警戒がしていませんでしたが、感染の機会があったとすればそれだけです。結論的には、高熱になったわけでもなく、若干の体温の上昇に夜もない倦怠感とのどの痛み、鼻水、涙目、、、、でしたので、花粉症も加わっての症状なのかな?、、、と思いつつ就寝中もマスクをして休みました。木曜日になっても症状は改善することはなかったのですが、アイラボに出勤しました。さすが医療を学んだ職員、年なんだから肺炎になったら困るので一度内科を受診するよう説得されました。翌金曜日ものどの痛みとだるさ、それに鼻水の症状が続きました。「老いたるは子に従え」ということわざがありますので、子供達(アイラボの職員はすべて教え子)に心配をかけさせないようにと、近くの内科クリニックを受信しました。このクリニックの院長先生は、見た目も、対応もお医者さんらしい印象の方たので、風邪などの比較的軽い病気は安心して受診していました。ところが最近このクリニックの名前が変わったことは知っていましたが、初めての先生ですので、いい先生であってほしいという期待がありました。

待合室には私以外もう一人

あまり待たなくてもよさそうなので、うれしくなった気分。すると看護師さんらしい人が、「今日はどんな具合で受診されましたか?」
と聞かれましたのでこれまでの経緯をお話ししました。「コロナの検査を受けますか?」と聞いてきましたので、「必要ならお願いします」と答えました。今まで経験したことのないのどの痛みがありましたので私自身「コロナ」を排除していなかったのですが、「それほどの高熱が出た分けでもないので、必要ないですね」そんなやり取りをしてしばらくすると病室に入るよう指示がありました。

椅子に座って30秒もしないうちに

「お願いします」と言って椅子に座るとのどを見ますと言ってヘラのようなものでのどをチェック、「のど風邪ですから薬を出しておきます」、、、終わり。

不愛想(ぶあいそう)な医療

前の院長先生は、見た目にもお医者さんらしく、診察終了後に診断結果と処方箋の内容をちゃんと説明していただけました。
確かにのどを調べたし、今は処方箋薬局では薬の飲み方だけではなく、効果や副作用についても説明してくれますので、«あえてこの場で説明しなくても»というお考えかもしれませんが、わたくしの印象はあまりにも不愛想な医療、、、、寂しい思い出クリニックを後にしました。胸の中では(次回は考えようかな?)そんなことをつぶやいていました。
「そんなことを言ったら行くクリニックがなくなるよ」と友人に言われますが、寂しい限りですね。
アイラボの無料相談でも「もう2度と行かない」というお話はたくさん頂きます。内容は様々ですが、病んでいる人にはお医者さんの心が一番の薬だと思います。先日(2月21日投稿)のブログでもご紹介させていただきましたが、胃の内視鏡を診て頂いた先生が最後に「良性のポリープと思いますが念のため1ヵ所組織検査をしました。「椎名さんの胃は逆流しやすいので食後すぐ横になるのは控えてくださいね」の一言。もう何回も内視鏡検査を受けていますが初めての優しい言葉でしたでした。

人の命に係わる仕事に携わる医療

どんな事情があれ、今、目の前にいる人を、自身の知識技術を最大限に生かし、自身ができる最高の医療を提供したいものです。しかしお医者さんにとってもう一つ大切なことがある気がします。それお医者さんとしての心です。それは、私たち医療従事者の中でお医者さんしか伝えられないからです。今回は、(大切な患者さん)のこれまでの経過を自身が聞くこともなく、前もって聞き取りをさせておいた看護師の情報にのどの検査を加え、「のど風邪」と診断されたのです。(結果として正しくても)それは医療か????そんなことを感じました。私達は医師ではありません。検査を通して皆さんの健康や生活の質の向上をお手伝いする仕事です。法律的立場は違いますが、悩める人のために貢献するのが私たち医療従事者です。難しい問題ではありますが、医療従事者として勇気をもってこれからも目の前の問題に対処したいと改めて思いました。

4月9日は「子宮頸がんを予防する日」

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この記事は椎名先生に代わり
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アイラボのキット紹介(2)最新のHPV検査

アイラボは杏林大学保健学部細胞診断学教室で学んだ仲間が運営しています。
『(普通の検診は苦手、学業・子育て・仕事が忙しい、僻地の方)誰もが公平に子宮頸がん検診を受けることができる社会の実現』を目的に、郵送による自己採取検査キットを提供しています。婦人科細胞診は『最も安価で』『最も信頼性の高い』『婦人科感染症の総合的検査法』であるとが私達の土台です。細胞診をとことん学び、細胞診で足りないこともとことん研究して得られたキットが「最新のHPV検査」です。普通の検診(医師採取)が苦手であったり、学業や仕事で検診を受ける時間が惜しい活躍世代を支援するための検査キットです。
今回はこのキットの詳細について説明しますね。

HPV検査は自己採取でも医師採取でも精度は変わりません

子宮頸がん検診の受診率を上げるためには、検診を受けやすくすることが大切になります。
そのためWHOや米国FDAは自己採取法を許可しています。日本ではまだ正式に許可されていませんが、その理由は日本におけるエビデンスがないためとしています。私達が行った比較研究ではFDAが承認しているエヴァリンブラシ(医師採取と変わらない)と私達が大成化工と共同開発したセルソフトでほぼ同様の成績を示しています。

セルソフトを使う理由こそアイラボの真骨頂なのです

エヴァリンブラシはセルソフトに比べ短いですが(前の写真を見てください)、その理由は腟内成分をからめ採る(腟検体)ように設計されています。一方、セルソフトはそれより約3cm長くなっているスポンジ部分で子宮頸がんがよく発生する部位(子宮腟部)の細胞をこすり採り(腟部擦過検体)細胞診用に開発されています。エヴァリンブラシは乾燥状態で検査施設に送られるため、HPV検査意外に使えません。セルソフトは元来細胞診用に開発され、保存液に入れた状態で検査機関に送られるため細胞診にも使えます。

セルソフトだからできる第1弾!
実際この様に検体としてアイラボに届きます。
保存液の中でスポンジ部分を洗うと、このようにたくさんの細胞(白く濁っている)が採取されています。せっかく採取された検体をHPV検査だけで終わりにするのはもったいないです。
アイラボではHPV検査をする前に簡易的な細胞診標本を作製して、①細胞が適正に採取されているか? ➁腟内の状態はどうなっているか?観察しています。具体的には、炎症(腟炎)はないか?、トリコモナスやカンジダなどの感染はないか?、腟内フローラの状況はどうか?異常な細胞はないか?、、、これらの所見をチェックしています。そして必要があれば追加検査の提案をさせて頂いています。私達の調査でおりものや臭いで悩んだことがある方は91%に達しています。

アイラボだからできる第2弾!

HPV検査で陽性の結果が出たら? (心配だよね)そこで、

HPV検査はハイリスクの感染があることは分かっても、(ひよっとしてがんなのか? 前がん状態なのか? HPVに感染しているだけなのか?)今どんな状況なのか全く分かりません。HPV検査で陽性の結果が出てしまったけど、怖くて病院に行けないので先ずアイラボの細胞診検査をしたいという人がいます。そんな人のために、アイラボの「最新のHPV検査」で陽性になった方には自動的に細胞診検査を追加して結果を報告しています。(とりあえず現状を知らせ)過度な心配は必要ないが、精密検査を受けることの大切さを伝え、医療への確実な橋渡しを目指します。

これぞアイラボの真骨頂 第3弾!

健康保険組合・会社の検診・地域の検診にご利用ください

既に健康保険組合様で昨年から採用が始まりました。
通常の検診は苦手な人にも是非検診の機会をお考え下さい。
アイラボの「最新のHPV検査」は子宮頸がん検診が第一の目的ですが、前述のように、女性の健康をトータルでチェクできるのが最大の特徴です。団体様には割引料金を設定しております。また、受診者様のフォローアップ体制についても対応可能ですので、お気軽にご相談頂ければ幸いです。なお、アイラボではHPV検査で陰性の場合、次の検査は3年後に設定しております。
☎042-652-0750 mail:info_std@ilabo-cyto-std.com

日本性感染症学会からこのようなバッジが届きました

アイラボには3名の日本性感染症学会員がいますので、3つ届きました。
とても立派なバッジに仕上がりましたので、私自身はこの仕事を続ける限りしっかり身に着けようと思っています。学会認定士の社会における役割がもう少し明確になり、その認知度が上がることを期待したいと思います。
私達3名は、臨床検査技師であり細胞検査士です。ご相談は実際検査に携わった者が対応していますので、お気軽にご利用頂ければ幸いです。
アイラボには私を含め3名の日本性感染症学会員がおり、写真の様にいずれも学会認定士という資格を付与されています。国家資格ではありませんが、2026年2月時点で55名が認定されています。
https://jssti.jp/pdf/nintei_shi2026-02-10.pdf
この認定制度発足の経緯としては、『「認定士」は、上記認定医の規程を土台に、薬剤師、保健師・助産師・看護師、臨床検査技師、学校養護教諭などを主たる対象として、性感染症の専門的知見の習得を積まれる会員に、学会から認定士の資格を付与し、性感染症の予防・啓発などを先導していただきたいと考えております。』と記されています。
アイラボでは性感染症に関する郵送検査業務を行っているため、この制度の意義はとても大きく、お客様のご相談やネットでの無料相談に役立てております。55名の皆様がどのような活動をされているのか定かではありませんが、この資格を有する者が風俗の感染症定期検査の実施や予防啓発活動に関与できるような制度に発展できることを常日頃感じております。

医療現場での嬉しい一言

皆さんこんばんわ。
昨日嬉しい経験をしました。
以前、不整脈があったので、12年前、副院長先生の勧めで立川市にある災害医療センターでアブレーションの手術を受け、その後定期的に循環器内科を受診しています。
今回は、以前から胃のポリープがあったので、胃カメラの検査を受けることになりました。
もう何度もこの検査を受けていますが、どういう訳かほとんど苦痛がなかったので今回も気楽に検査を受けました。今回胃カメラを担当された先生は女医さんでした。マスク越しでしたが、話し方からとてもやさしそうな感じの先生でした。検査の終盤、「食道に近いところにあるポリープですが、良性で心配ないものだと思いますが念のため組織検査をしておきますね。」という言葉が最後で、今回も何の苦痛も感じない間に検査は終わりました。「念のために組織検査を行いましたが、結果は次回受診された時、担当の先生からうかがってください。」との事でした。通常、今日の胃カメラの検査はこれで終わりになりますが、その後、「食道と胃の付け根の部分が○○なので、胃液が逆流しやすいので、食後すぐ横にならない(寝ない)ようにしてください。」と言われました。

私にとって、とても嬉しい一言でした

私の恩師は、誤嚥性肺炎で命を落としました。
実は、私も以前頻繁に(週に一度くらい)食事中に誤嚥を起こしていました。
日本における誤嚥性肺炎の死因は6位で、2017‐2022年では誤嚥性肺炎の死亡率は2.7%から3.6%に増え、80歳の代の肺炎患者の80%、90歳代では95%以上になっています。

そんな経緯から、私は毎朝「あいうえお」と演歌で!

私は78歳ですが、毎朝、起床後3時間は他の何事にも優先して自身の健康のための時間として確保しています。約3キロの散歩と約30分の体操、トータル1時間の朝風呂、等々ですが、その中に誤嚥性肺炎を予防する「あいうえお発声練習」&「演歌2曲」も含まれています。その詳細はカットしますが、興味のある人には教えますよ。このおかげで、それまで週1回くらいは食事中に起こしていた誤嚥はなくなりました。しかし、就寝してから数時間後誤嚥を起こしてしまうことがあるのです。就寝中なので危ない!と思っても防ぐことが出来なかったのです。内視鏡の先生の一言は私にとって「先生ありがとう」です。
その日から、夕食は早目に済ませ。今日はブログを書いています。これからは、パターとアプローチの練習をしてから寝ることを日課にしようと思います。
たまたま、リビングのジュウタンの端には適度な間隔〇が並んでいます。
子供たちが巣立ったので空き部屋がいくつもあるんです。
その一つはこんな感じ、これでも結構役に立つんです。
11回目のエイジシュート達成を目指して頑張ります。

いろいろなお医者さんがいますが、昨日お会いした内視鏡の先生は最高でした。
阿伎留医療センターの素敵な先生の話でした。
私達の日々の仕事でも、「大切な一言」を忘れないようにしなくては。

アイラボの単染色とグラム染色の比較(一部追加しました)

アイラボのFemバランスチェックにはホルモンの状況を観察するためのPapanicolaou染色(子宮頸がん細胞診に用いる方法)とフローラバランスを観察するために単染色という方法を採用しています。通常、腟内フローラの観察はグラム染色という方法を用いていますが、対象となる菌が乳酸桿菌、腟ガルドネラ菌、モビルンカスという3種類で、それぞれが特徴的な形態を示しているので単染色を採用しています。しかし、研究や学術論文にまとめるためのご依頼に対してはグラム染色を採用しています。今回は2つの染色方法による3種類の細菌を観察しましょう。
この写真は単染色で染色しました。黄色い枠で示しているのは細菌性腟症に特有なClue cell(クルーセル)です。細胞に腟ガルドネラ菌が群がっています。赤の矢印で示しているのはモビルンカスという菌で、三ヶ月型が特徴的所見ですが、この写真で細長く見えるのはほとんどがモビルンカスです。細菌性腟症の原因菌はこの2つですので、単染色でも容易に鑑別できます。
これはグラム染色で染めた同一検体です。三ヶ月型のモビルンカスがやや赤っぽく染色されています。右下の黄色い枠の中は腟ガルドネラ菌ですこの標本では赤く染まる(グラム陰性)のが多くなっていますが、青く(グラム陽性)染まっている菌も見られます。グラム染色ではこのように赤く染まったり青く染まったりします。
この写真もグラム染色で染た同一検体です、モビルンカスが多く集まっている所では青く染まったり、赤く染まるものが見えます。教科書的にもグラム陰性であったり陽性と記載されることがありますが、染色条件によって微妙に変化しまう。
この写真は単染色で、乳酸菌と腟ガルドネラ菌を示しています。乳酸菌の仲間は種類や腟内環境によって大きさや形が異なることがありますが、他の菌に比べ大型である特徴を有していますので、単染色でも十分鑑別は可能です。散在性に出現している腟ガルドネラ菌とも容易に鑑別が可能です。
この写真はグラム染色で、乳酸菌と腟ガルドネラ菌を示しています。単染色に比べ染色は鮮やかで、菌の鑑別には優れていますが、先に示した腟ガルドネラ菌やモビルンカスは青く(グラム陽性)染まったり赤く(グラム陰性)染まったりします。また染色の条件によっても変わります。

いかがでしたか?
基本はグラム染色でしょうが、単染色でも全く心配がないこと分かって頂けましたか?

こんなことになっていませんか?

この写真はグラム染色で染めた症例です。青っぽく染まっているのは全て腟ガルドネラ菌です。
腟の中全体が腟ガルドネラ菌に支配されています。おりものや臭いが気になる時は気軽にチェックする習慣をつけましょう。アイラボの商品の中に「オシャレな貴女のパスポート」と命名したキットがあります。お洋服やお化粧などのオシャレと同じように、時にはチェックしてみるのはいかがでしょうか?腟内フローラのチェックは「Femバランスチェック」調べられます。

今企業様からのFemバランスチェックが増えています

その背景には、「女性の健康と社会での活躍を応援しよう」という動きが高まっているような気がします。キャリアーを積んで社会で活躍できる女性を社会が応援しています。頑張るためには「健康」が第一。健康に不安を抱えながらの生活では決して夢をかなえるることはできません。企業様からの依頼に関して、私達にその真の狙いはわかりませんが、アイラボではそんなお客様が増えています。

検査結果報告書に「分からない事/困った時にはお気軽にご相談下さい」
と書いていますが?

私達が日常の業務(子宮頸がん検診の標本)で見ている細胞はこのように見えます。
この写真を良く見ると、針の様な細菌がたくさん見えます。この細菌が(グリーンに見える)細胞を溶かし、細胞の中に豊富にあるグリコーゲン(糖分)を栄養源(エサ)として増えているのです。次の生理の直前(分泌後期)の典型的な写真です。極めて健康的な腟内であることが分かります。
グラム染色という特殊な染色をして観察すると、濃紺に染まる(グラム陽性)細長い菌(桿菌)がたくさん見えます。。これが腟内フローラの主役(乳酸桿菌)です。
ところが、同じ分泌期のケースですが、前の写真とは全く異なり、中央やや右に紫っぽく染まる細胞がみられますが、これはクルーセルといいます。小さな菌が細胞に群がった状態ですが、細胞の上だけでなく写真全面に散らばっています。乳酸菌とは全く違った菌です。
グラム染色した標本で観察すると、細かく(短桿菌)青く染まる(グラム陽性)菌と赤く染まる(グラム陰性)菌が見られます。これこそが(悪玉菌といわれる)腟ガルドネラ菌です。腟内フローラが乱れると腟内はこのように劇的変化を示し、典型的な細菌性腟症のケースです。

どうしてこのような現象が起こるのでしょうか?

簡単に言ってしまえば、何らかの原因で乳酸菌がいなくなったので、代わりに腟ガルドネラ菌が増えた。それではなぜ乳酸菌がいなくなったのか?
■乳酸菌が増えるためのエサ(グリコーゲン)が少なくなった。
更年期になって膣が萎縮するとグリコーゲンをたくさん含む細胞(中層細胞)がなくなるので乳酸菌は増えることが出来ません。
ホルモン補充療法をすれば中層細胞が増えてくるので乳酸菌のエサも増えることになります。
■乳酸菌が増える暇がない。10代後半から20代前半にかけて細菌性腟症は多くなります。この時期は性行動が活発な時期で(ひょっとしたら)乳酸菌が(増える暇がなく)減少傾向になります。それを補う形で腟ガルドネラ菌が増えてくる(これはあくまで私の仮説です)。
対策としては性交回数を控えめにすることで防げるかもしれませんが、一旦バランスが崩れてしまってからはフラジールでの治療が必要かもしれません。乳酸菌サプリでは改善しきれない場合もあるかも知れません。細菌性腟症は30代(子育て中)で一旦少なくなる傾向がありますが、これも性交回数と関係があるかも知れません。しかし、40代になるとまた増えてくる傾向があります。
■腟洗浄は大切な乳酸菌を自ら排除してしまう可能性があります。それと同じように出産により腟の入り口が広くなり、入浴時にお風呂のお湯が腟内に入ってしまい腟洗浄と同じような状況になってしまう可能性があります。腟洗浄は原則お医者さんが必要と認められた時以外はお勧めできません。
ご自分で膣洗浄が必要と考えた時は婦人科を受診すべきと思います。また、入浴時に腟内にお湯が入ってしまう人も婦人科の先生にご相談されるのが良いと思いますが、
しばらく入浴を控えシャワーにしてはどうかと思います。

こんな風に、その人に合った対策が必要ではないか?

私達が実施したアンケート調査によると、オリモノや臭い等、女性特有の症状で悩んだことがあると答えた人は91%に達しています。それだけ多くの女性が悩まれている分けですので、腟洗浄や乳酸菌サプリのみならずフラジールによる治療やホルモン補充療法などたくさんの選択肢があります。どれもが誰にでも効果があるとは思えませんので、自分に合った対策を見つける必要があります。とは言え、一般の方には難しい問題があります。

アイラボの検査報告書には「お気軽にご相談下さい」と

どれだけ皆さんのお役に立てるか分かりませんが、皆さん個々の経緯を伺ったうえで、私達が経験した中から参考になるお話をさせて頂ければと考えています。

最後に嬉しい一例を紹介します
(個人様の了解は頂いています)

最初に拝見した時の細胞診の写真です。典型的な細菌性腟症の所見でクルーセルが見られます。そればかりでなく、この方はかなりの炎症(腟炎)を伴っていました。
グラム染色でも腟ガル後ネラ菌のみで乳酸菌は全く見られません。この方には腟炎を伴っていましたので婦人科クリニックの受診を勧めました。先ずクロマイの座薬で炎症を抑えた後、フラジールで一週間治療しました。途中、菌交代現象によるカンジダ症を併発しましたが。。。。
その後乳酸菌が復活し腟内フローラは正常に戻りました。
問題はそれからです。この方は再発を防ぐため様々な形で生活習慣の改善を試みたそうです。
一番の効果は?、、、と尋ねると、
あわただしい生活習慣をゆったりした時間を持つようにしたことかな?
という返事が返ってきました。

子宮頸がんゼロの町を目指す活動から半年

昨年8月、この活動を始めました。
https://ilabo-cyto.co.jp/bxi/page.html?mode=blog&page=235

その経緯は、『下庭場ゴルフ会という一丁目に住む人が中心の(最後の)コンペが開催され、その後の懇親会で町会が主催する行事が少しづつ消えていく中、古くから住む人・新しく住民になられた人がともに活動できるものはないか?、、、という話になり、“子宮頸がんゼロの町”の発起人会が立ち上がりました。』

そしておよそ半年が過ぎました。
一丁目から始めた活動ですが、町会にお願いしたパンフレットの配布どころか、掲示板にも張り出して頂けない暗いスタートになってしまいました。どのような経緯があったか知る由もありませんが、(会社の宣伝?)ととらえられたのかも知れません。でも、発起人3名の自宅で“のぼり”出して頂けることになりました。私自身、戸惑いはありましたが、“先ずはやってみよう”との思いで自宅入り口に看板とのぼり出すことにしました。
私達は検査のプロですので、どうしても検診を勧める方向に力を注いでしまいますが、単に「検診を受けましょう」では限界に来ているのです。日本の子宮頸がん検診の受診率は43.6%で頭打ちの状態なのです。

(細胞診対応)子宮腟部擦過器具はこれしかありません

受診率を上げるために何か必要か?
私が考えるより先にこの難題に取り組まれた方がいました。
故加藤宗彦先生です。
子宮頸がん検診に携わる人はこの先生のことは是非知って欲しいと思います。
私は細胞診に携わって60年近くになります。
今から50年ほど前に加藤式自己採取器具を知りました。そして、細胞診断学の研究者として、教育者として、更に経営者になってからもこの器具のすばらしさについて変わることはありませんでした。腟検体採取器具はいくらあっても、(細胞診対応)子宮腟部擦過器具としては唯一この器具しかなかったのです。アイラボを開業した当時、子宮頸がん検診に携わっている方が何人もアイラボに訪れました。その方々の共通した意見は、『加藤式が素晴らしい器具であることは理解しているが、膣から採取する器具(腟検体)も含め十把一絡(じっぱひとからげ)で(自己採取器具として)扱われてきました。私は、この事について(その価値が分からない人に言っても無理)は東京都精度管理委員会に腟検体採取器具と子宮腟部擦過器具とは分けるべきであると進言したこともありますが、取り合ってはいただけませんでした。そこに集まった人はこの現状を変えることは難しい。ならば全く新しい採取器具を作りたいという思いでやってきたのです。それは実績のある加藤式器具の精度を維持した上で見た目に優しい器具を開発してもらえないか?という依頼でした。私自身、加藤式の精度については信頼していましたので、何とか多くの方に利用して頂ける器具として改良することを決断しました。その後押しをして頂いたのは元三井物産勤務の吉田勝彦氏であり、新し器具の開発にごご尽力頂き、現在セルソフトの製造販売元である株式会社大成加工社長の白石保行氏でした。
故加藤宗彦先生(加藤式採取器具の考案者)
加藤式採取器具の改良を進言した故吉田勝彦氏
セルソフトの開発・製造・販売を引き受けた
株式会社大成化工白石保行社長
これがセルソフトです。
開発にご尽力された吉田様は昨年他界され、
白石氏と私が普及活動を行っています。

市や会社で行う検診が受けられない人でも自宅でできるなら?

きっと受診率は上がるだろうと期待しています。
しかし、今大切なことはそれより前の問題を解決しなくてはなりません。
子宮頸がんについて“もっと気軽に話ができる様になること”“正しい知識を得る機会を増やすこと”こそが最初にやる仕事と考えました。
今まで何もなかったところに「子宮頸がんゼロの町」の“のぼり”や“看板”がある事だけでも効果があるのではないかと考えました。
元八王子一丁目発起人会メンバー鳥前健治氏宅
元八王子一丁目発起人会メンバー小川盛雄氏宅

約半年が過ぎました。その反応は?

決して多くはありませんが以下の様な電話や声掛けを頂きました。
■私も以前検診で軽度異形成と診断され、一人でいろいろ悩みました。病院を受診した時、それがどんなものか先生に質問するのも忙しそうなのでお聞きすることもできませんでした。ネットで調べても専門的な言葉が多くなかなか理解できませんでした。無料で相談できるところがある事は町民にとってとてもありがたいことですので、ぜひ頑張ってください。という電話。
■子宮頸がんは気軽に相談できない内容なので、こんなところがあるのはとてもいいことなので、もっとみんなに知って頂けるといいですね。という電話。
■この事を子供や孫にも話しました。特に若い人達は検診は受けずらいと思ったので。という電話。
■これを見て早速検診に行ってきましたよ。という声をかけ。
■昨日検診に行ってきました。という声かけ。
■知り合いの政治家にこの話をしたら、取材に行くと言っていました。という声かけ。

少しづつ広がってくれればと思っています。
最初いろいろ考えました。例えば、
■高度異形成になって円錐切除術を受けたがその後臭いが気になるようになり、検査を受けたら細菌性腟症になっていたというお話。
■小学校の頃、母が子宮頸がんになり、学校から帰ると母の病院に行っていたという60代の男性の話。
などの取材はできていますが、今は“のぼり”に協力して頂ける方を増やしたいと考えています。

妊活中にしておきたい細菌性腟症のチェック

この細菌は、腟内フローラを代表する乳酸桿菌(Lactobacillus)です。
腟内の糖分(グリコーゲン)を分解して多量の乳酸を作るグラム陽性桿菌です。
性成熟期女性(妊娠可能な女性)の腟内には多量の糖分が存在するため、活発に増殖して腟内の酸度を高めることで、腟内に侵入した他の菌の増殖を抑えているのです。
この神秘的な営みを腟の自浄作用と言います。
これは分泌期(生理直前)にみられた乳酸桿菌ですが、枝分かれしたもの、湾曲したもの、長いもの、短いものが混在しています。
この菌もLactobacillus属の一種で、2股に分かれることから分岐乳酸桿菌などと呼ばれるビフィズス菌Bifidobacterium bifidumで腟内によく見られる菌です。
腟内フローラは乳酸菌だけでありません。細菌性腟症の原因菌の一つである腟ガルドネラ菌(悪玉菌)も実は健康な腟内に生息しています。何らかの原因で腟内環境が乱れると、乳酸菌の代わりに腟ガルドネラ菌が増えて、腟内を支配するようになります。悪玉菌と言われていますが、(私は)必ずしもそうではなく、少なくなってしまった乳酸菌の代わりに腟内を守っているのかも知れません(腟ガルドネラ菌も乳酸菌ほどではありませんが乳酸をつくるのです)。でも、腟ガルドネラ菌が増えてくると“嫌な臭い”になるのです。そればかりではありません。早産や流産の原因になると言われているのです。
それでは、腟ガルドネラ菌に支配されている腟内を見ることにしましょう。
先の3枚の写真と同じ倍率で撮影しています。
健康な腟内にあれだけたくさん見られた乳酸菌の仲間は全く見られません。
この写真で見られるほとんどが腟ガルドネラ菌です。青く染まる菌に目が行きがちですが、赤く染まっているのも同じ腟ガルドネラ菌です。
腟内がこんなに劇的に変わってしまうのです。
乳酸菌の仲間がたくさん住み着いている時の腟の酸度Phは3.5程の強い酸性ですので、酸味の強い臭いですが、腟ガルドネラ菌の世界になると4.5以上になり、不快な臭い(魚臭帯下=生臭い臭い)になり、多くの方は“嫌な臭いになった”と実感されます

細菌性腟症と早産について勉強しましょう

日本性感染症学会2008年ガイドラインの一部を引用します。
『妊婦の細菌性腟症は、絨毛膜羊膜炎、正期前の低出生体重児、産褥子宮内膜炎などと関係がある。特に、妊娠後期に細菌性腟症が起これば、早産、新生児の肺炎、髄膜炎、菌血症などの感染症の原因になる。』と記載されています。
早産とは、妊娠22週から37週までの分娩を言いますが、昨年2025.12.20-21名古屋市で開催された日本性感染症学会第36回学術大会にアイラボの尾野緑氏が出席し、拝聴した講演を紹介しましょう。そのタイトルは「妊婦初期BV対策がもたらす超早期予防効果:北海道と全国、11年間の比較」です。
その講演の概略は以下の通りです。
1991年から、北海道の早産のリスクを減らすため、妊娠12週前にBV(細菌性腟症)検査を実施し、BV例を治療してきました。2012年度は67.1%の施設で妊婦全例に検査と治療を実施し、2019年4月からは妊娠時BV検査が全例公費負担になりました。今回の発表は、2013‐2023の間の北海道と全国における早産(37週まで)率と超早産(28週まで)率の推移を比較しました。その結果、超早産率は全国より低くなり、BV検査と治療の効果があったと結論付けています。胎盤における絨毛膜羊膜炎の発生率は妊娠22‐26週で60%、32‐34週で20%へと徐々に減少するとの報告があり、BV検査と治療により、超早産減少へ寄与したとしています。

妊活中にしておきたい細菌性腟症のチェック

私達の専門は婦人科細胞診です。
つまり、婦人科の先生が採取した検体を特殊な染色をして顕微鏡で異常な細胞がないか調べています。そんな中に、かなりの頻度で細菌性腟症に特有なクルーセル(下の写真)が出てきます。また、本来存在するはずの乳酸菌が見られないケースなど、細菌性腟症(BV)が疑われるケースは決して少なくないのです。アイラボに検査を依頼される病院やクリニックの先生方には「細菌性腟症が疑われます」とのコメントを記載しますが、他の検査機関ではそのような所見が見られても「記載しない」施設は少なくありません。とても残念なことですが、「嫌なな臭いが心配」だけではなく、早産予防の観点からも細菌性腟症に関する知識を高めて欲しいものです。
写真は典型的な細菌性腟症を疑うケースです。
写真中央左の細胞がクルーセルです。

アイラボのFemバランスチェックで気軽に検査してみましょう

新年おめでとうございます。

皆さん。
新年あけましておめでとうございます。
ご挨拶が遅くなってしまいました。
前の記事が昨年暮れから持ち越しになっていたためですが、私のブログは今日から新年です。
2026年、今年の初ゴルフは1月4日大月カントリー俱楽部でした。
成績はイマイチ(40-46=886)のスタートですが、今年も頑張ります。

昨年の初ゴルフは年賀状にある様に元旦サンメンバーズゴルフクラブでした。
現在、こちらは皆さんテレビなどの報道でご存じかと思いますが、扇山の山林火災で大変なことになっております。
お近くにお住いの皆様にとっては被害が最小限に済むよう心よりお祈り申し上げます。

今年も、“セルフメディケーション” 
自身の健康は自身で責任をもって管理しましょう。

本年もたくさんの記事を紹介してまいりますので、宜しくお願い致します。