ハイリスクHPV感染の男性がHPV強制排除に挑戦(2)

8月31日
決心していよいよ挑戦!
入浴時に性器全体をきれいに洗いました。

“湿疹”や“おでき”などで皮膚科を受診すると抗生物質やステロイド系の軟膏を処方してくれますが、この場合は患部に塗ってくださいとの説明があります。また、尖圭コンジローマであれば、感染部位はイボの様に隆起していますので塗る部位の確認は容易です。しかし、ハイリスク型HPVは感染部位に全く変化がないため、性器のどの部位に感染しているのか分からないことが治療する上で最大の問題点になります。
今回の場合は、医師はべセルナクリーム処方し、使用上の注意点を説明した上で後は自己責任で治療することになります。

アイラボのモットーは Be with you !

私達ができることには最善を尽くして皆さんの悩みを一緒に解決しよう!
それがアイラボのBe with youです。
今回はそんな中でkさんの協力を頂いて作業を進めています。
これから示す画像はDrシイナとkさんが共同で作製した手作り作品です。
分かりやすく少し大げさな図ですがその辺をご理解ください。

Kさんが選んだ治療方針

kさんはアイラボの検査キットでHPVに感染していることを調べました。
この検査は検体の採取をkさん自身が行いました。
綿棒を水に浸し、余分な水分を払い落としてから外性器部分をこすって細胞を採取して頂きます。
当然セックスで感染する部位は亀頭やカリの部分だけでなく、陰茎やその根元まで感染の可能性が考えられますので、採取する部位をいくつかに分けて検査する方もいます。
kさんは亀頭・カリ・包皮内側・包皮外側から採取していますので、3種類のハイリスクHPV(39,51,52)はのどこかに感染部位があると思われます。
念のため肛門周囲も検査されましたが、そちらは陰性でした。

8月31日夜、べセルナクリーム塗布開始!

亀頭から陰茎根部までの陰茎全体に塗布するのは怖かったので、先ずは亀頭・カリ・包皮内側の部分(比較的白く見える部分)まで塗布しました。(画像の中で水色の四角でかっこった範囲)

.......................................................................................
9/1朝(約10時間後)亀頭の赤味や腫れは無し、シャワーを患部に直接当てても特に痛みはなかったが、
9/1夜(約24時間後)亀頭部分が赤く腫れ皮が少しむけ、シャワーを直接かけるとしみるような強い痛みを感じた

.......................................................................................
9/2~9/5 (塗布開始から2日から5日)は亀頭部分の皮がむける範囲が拡大し続け、亀頭部分の半分ぐらいの皮がむけました。そして皮がむけた部分は赤くただれ、痛みがひどい状態でした。

9/6~9/14 (塗布開始から1週間から2週間の間)は亀頭部分の皮がむける範囲はやや収まったが、赤く腫れたままで痛みは継続していました。

.......................................................................................
9/15~9/21 (塗布開始から2週間から3週間)は亀頭部分の腫れや痛みは少し改善したが、包皮内側の皮がむけ始めて強い痛みが出るようになりました。

.......................................................................................
9/22~10/5 (塗布開始から3週間から約1ヵ月)
塗布開始から3週間から4週間が経過した頃から皮がむけた部位が徐々に再生し、腫れや痛みも消えてきました。そしておよそ1ヶ月後の10月に入ってほぼ全快したと思われます。

最初のチャレンジが終わりました。

最初のチャレンジが終わりました。
kさんはもとより、一緒に歩んできた私自身心からkさんに「大変でしたね」と言いたい思いです。
ハイリスク型HPVはサイレント(何の症状もなく静かに)に、しかもかなりの感染力で老若男女に関わらずセックスを介して感染が広がっていきます。
kさんの様に、(以前風俗を利用した経験がある、、、事とは別に、)ごく普通に好きな人に巡り合い、ごく普通のカップルと同じように仲良くなり、そして結ばれます。そしてある時、子宮頸がん検診を受けた彼女さんがASC-USやLSIL(軽度異形成)などと診断されたことで、HPVの感染が疑われたり、感染が明らかになり、HPV感染が二人の大問題に発展してしまうのです。細胞診(顔つきの悪い細胞があるかどうか顕微鏡で観察する方法)が普及し始めた50年前は子宮頸がんの原因すらわかっていなかったのです。そして今では「子宮頸がんの原因はHPVの感染」であることが明らかになったことで、HPVワクチンが登場したり、子宮頸がん検診にもHPV検査(遺伝子検査でHPVの感染があるかどうか調べる検査))が含まれる時代になってきました。

子宮頸がんの原因は「ハイリスク型HPVの感染」であり、それはセックスを介して男性から女性に女性から男性に感染することをはっきり認識しましょう。

現在kさんは、第二回目のチャレンジを始めています。
※途中経過をお聞きしたところ、初回に比べてかなり楽なようです。

このような方法で男性のHPV感染の治療が可能になることに期待します!

このチャレンジが終えたら何回かHPV検査を実施する予定です。
kさんのその後についても皆さんに報告していく予定です。
また、今回報告した内容にkさんから追加や修正の希望がありましたら随時対応してまいります。