HPVの感染は淋菌やクラミジアとは違うぞ!

検診で異形成と診断されても、先ずは冷静に!
最近とても気になる現象があります。
せっかく仲良くお付き合いしている彼なのに、子宮頸がん検診でLSIL(軽度異形成)と診断されると、彼からうつされたと思い、別れてしまうカップルが少なくありません。
淋菌やクラミジアに感染すると、多くの場合数日または1週間ほどで症状が出るため、クリニックに受診して検査・治療が行われます。
同様に、尖圭コンジローマを引き起こす、HPVの6型や11型に感染すると、視覚的にイボ(隆起性病変)が確認できるため、病気の可能性があると認定され検査や治療が行われます。

ハイリスク型HPVに感染しても見た目何の変化もありません。

子宮頸がんの原因になるハイリスク型HPVが亀頭や陰茎に感染しても、イボなど通常と異なる変化は全く見られません。
なので、自身も淋菌やクラミジア、HPVの6型・11型のように感染している事に全く気付きません。風俗を利用した後、“今回も何の症状が出なくてよかった=性病にかからずに済んだ”と安心しますが、ハイリスク型HPVの感染はそうはいきません。感染はあっても全く症状がないため、大切な人にうつしてしまう事になるのです。
女性の場合も全く同じで、感染していても全く症状がありませんが、子宮頸がん検診というチェック機構があるため、ASC-US(HPVの感染があるかも?)やLSIL(HPVの感染がある)の様に感染がある事に気付くのです。(男性にはそのような機会がないためいつになっても気付きません。)
しかし、男性でも、感染している部位を綿棒で擦ってくると、女性の子宮頸部細胞診で見られるようなASC-USやLSIL相当の異型細胞を見ることが出来るんですよ(少ないですがね)。
51型の感染がある男性性器からの細胞

女性も細胞診による検診でHPV感染が見つからないことは多い

一番左側に赤丸で示したケースはHPV感染がある人ですが、
ASC-USやLSILの細胞が出ているのは右下の赤枠で囲ったケースにすぎません。
これらは全てハイリスク型HPVの感染例ですが、
水色で示した時期はASC-USやLSILは検出されません。

STIとSTDの違いは何?

ネットで「STIとSTDの違い」で検索すると、以下の様な解説が出てきました。

性感染症が表記されている時、「STD」と「STI」があります。一体、これはどのような違いがあるのでしょうか。STIは、”Sexually Transmitted Infection”を略したもの。つまり、感染が確認された状態をさします。感染が確認されれば、症状がなくても、STIとして分類されます。

一方、STDは、”Sexually Transmitted Disease”を略したもの。
ちなみに、「Diseases」は病気という意味。
つまり、感染が確認されて、なおかつ症状が現れているのが「STD」ということになります。
STDは、STIが進行した状態とも考えられます。

現在では「予防」の観点から「STI」を使うことが適切ではないかという考えもあり、
「STI」を使用するケースが増えているのです。
自分の健康を守るために、誰かに感染させないために、性感染症を早期に発見し、治療を行うことが大切であるという観点からは、性感染症検査においては、「STI」を使う方が適切であるといえるでしょう。


私自身、性感染症Sexually Transmitted Disease(性行為にによってうつる病気=性病)は容易に理解できますが、STI Sexually Transumitted Infection 性行為でうつる感染?
、、、何だろうね?

不顕性感染のこと?

これもネットで検索してみると
不顕性感染とは、細菌やウイルスなどの病原体に感染しても症状が現れない状態を指します。感染は成立しているが、症状が表れないため、感染していることを自覚していない人が多く、結果的に感染源となる可能性があり、感染症の広がりに関わってきます。
とあります。
これはなんとなく理解できるような気がします。

それでは男性のハイリスク型HPVの感染は?

男性がハイリスク型HPVに感染しても、その感染部位に特段の症状が出るわけでも、将来的にそこにがんが発生するわけでも、ある種の病気が起こるわけでもありません。ところが同じHPVの仲間で6型や11型は同じように性行為で感染し、感染した部位に尖圭コンジローマ(イボ)という病態が現れますので、性行為によって感染する病気=STDに分類されます。同じ性行為で感染するハイリスク型HPVはその部位に病態としては現れません(顕微鏡的には正常とは異なる異常な細胞が見られるが)ので、病気としては認定されません。
つまり、STD(病気の状態)ではなく、性行為によってHPVというウイルスが感染しているだけの状態=STIというのでしょうか?
不顕性感染とも違うような気がします?
なんだかよく分からなくなってしまいましたが、男性性器のハイリスク型HPVは「性行為でうつる」けど、そこにがんができるわけでもない(まれに癌化することもある)が、パートナーにうつすことになるので、STIとして(注意喚起)する意図があるのでしょうね?
私がSTIという言葉を最初に聞いたのは、千葉大学教育学部養護教諭養成課程で性教育の教務補佐員として武田敏教授のお手伝いをしていた頃で、アメリカの学会から帰ってきた武田先生の口から出た言葉です。
決して新しい言葉ではありませんが、(私にとっては)馴染みにくい・解り難い言葉でしたので、その後20年経ってアイラボを立ち上げた際もSTIを使わず、株式会社アイ・ラボCytoSTD研究所としました。

なんだか益々よく分からなくなってしました、、、ので、
おやすみなさい6/8 0時28分また続きを書きます。

何が言いたいの?  と言われそう

それではまとめに入ります。
このように、ハイリスク型HPVに感染しても多くの場合、自覚症状は全くないので、STDではなくSTIなのです。
性交経験者であれば、知らないうちに感染していた可能性があるのです。
たとえこれまでの(細胞診による)検診で異常が指摘されたことがなくても、感染していなかったとはいえません。従って、過去のことを問題視してもあまり意味はなく、未来に向けての対策が大切になります。

【その1】HPVワクチン接種は、ハイリスクHPVの感染を防ぎます。男女共に有効です。
但し、接種前にHPVに感染していると効果は半減するようです。陰性を確認してからの接種をお勧めします。

【その2】(女性)HPV検査を受けましょう。2024年4月から子宮頸がん検診にHPV検査を導入することが可能になりました。感染していないことを確認しましょう。感染していたら必ず細胞診検査を受けて現在の状況(NILM、ASC-US、LSIL、HSIL、、、等)をチェックしましょう。そしてしっかりフォローアップしていきましょう。
https://ilabo-cyto-std.com/onlineshop/item/kit041

【その3】(男性)HPVに感染しないための知識を持つことが重要です。前述のHPVワクチン接種も考えましょう。感染させないように、新たなお付き合いを始める前に、自分の状態をチェックしておきましょう。
https://ilabo-cyto-std.com/onlineshop/item/kit113

【その4】感染していることが判明しても、喧嘩をしてはいけません。ましてそれが原因で別れてしまうのは悲しいです。(男性)「今年もちゃんと検診を受けた?」「進んでいなかった?」と、いつも一緒に考えてあげましょう。

子宮頸がんは女性だけの問題ではない。
感染しても過剰に心配する必要はありませんが、
定期検査を怠らないことが最も大切なのです。
どうしても(病院に行くのが)気が進まない時は、私達の郵送検査をご利用ください。
https://ilabo-cyto-std.com/onlineshop/item/kit001

ある証券マンがアイラボに 何だって? HPV検査をしたいと!

私は、投資とか株式とか全く興味のない人間。
でも、証券マン達だって仕事。
無下に断ることはしないで、一応、短い時間でもお話は聞くことにしています。
多くの場合、私に無料で子宮頸がんや性感染症の講義を受けてお帰りになるのが関の山。
いつも、「今日は良いお話を聞けて良かったね」と言って見送ります。
今日は、ある証券マンのためになるお話を紹介します。

ある証券会社の女性社員にとって私はお客さん。
その女性から、上司(?)の希望で一緒にご挨拶に伺いたいという電話がありました。
私自身、あまり興味のない分野のお客様ですが、快く承諾しました。
約束の日、2人でアイラボに来られました。型のごとく名刺を交換させて頂きました。
「今日はどんな御用でいらっしゃいましたか?」と聞くと。
その上司さん。「女性社員には、アイラボに来る途中の車の中で、今日はビックリする話をするので驚かないでね。と話してあります。」と前置きをしてから、、、、

上司の第一声は「男のHPV検査をしたい」と言う事、、、、?

「エ?、あなたご自身のお話ですか?」と尋ねると、「はい」と。「検査をすることはもちろんたやすい御用ですが、どうされたのですか?」と再度尋ねると。
「お付き合いしていた人が、検診で異形成と診断され、結果的に別れることになってしまいました。教えて欲しいのは、普通の生活をしているだけでHPVというウイルスはうつるものですか?」と聞いてきました。(ある子宮頸がん検診の講演会で、HPVワクチン推進派のチョット名の知れたお医者さんが高校生を前に、「不特定多数の人と性的な行為をするだけでなく、手をつないだだけでもうつってしますウイルスなので、、、(中略)、、、ワクチンを接種しておきましょう」と力説していました。)この公演会に私と一緒に参加した同僚の女性も「え?、、、子供達を前にこんなこと言っていいの?」とあきれ返っていましたが、HPVワクチンの接種は子宮頸がんを予防するためには大切なお話ですが、結果的にこのような立場のお医者さんが、手をつないだだけでも感染するなどと発言することで、医療に対する信頼が低下してしまうのではないか?と感じたことがありました。

話を戻しますが、その上司さんには、「確かにHPVは感染力の強いウイルスですが、健康な皮膚や粘膜に触れても感染は成立しません。目に見えない小さな傷口から感染しますので、日常の生活で知らぬ間に感染していたというのは正解ではありません。」と答えました。

実は、私(上司)、その女性が初めての人だったんです。

「そうですか。実は子宮頸がん検診などで異形成と診断されると、多くの場合直近お付き合いしていた人が疑われてしまい、別れる羽目になってしまうことが少なくないのです。あなたの様に、性的な行為をしたことがない人でもうつされたと疑われ、検査をしてみてくださいと言われますが、既にその方からうつされている可能性が高いのです。
私達は男性のHPV検査を提供していますが、決してそのような目的で提供しているものではありません。子宮頸がんは女性だけの問題ではなく、男性にも子宮頸がんに対する正しい知識をもって頂き、子宮頸がんから子宮を守り、命を守るために一緒に考えて欲しいからです。こんなことを書いていたら職員が一枚のアンケート用紙(検査キットの中に入れてある)を持ってきました。今回検査を受けた目的を書いていただく欄には「これからお付き合いをする人に傷つけたくないから(多分HPVを感染させたくないからという意味)」と書かれていました。このような男性の意識改革こそが私達の目的なのです。HPVの感染は「悪」でも「恥ずかしい事」でもありません。セックスの経験がある人ならだれにでも起こりうることなのです。■HPVワクチンはその感染を予防するもの、■不特定多数の人との接触は感染の危険性が高まる行為、■HPV検査による子宮頸がん検診は危険なHPVの感染があるかどうかを調べる検査、■細胞診による子宮頸がん検診はHPV感染の有無を調べるだけでなく、進行の度合いを推定する検査(例えば、軽度異形成、高度異形成、上皮内癌、といった)、■円錐切除術やレーザー治療はがんになる前に危険な部位を取り除く治療、等々、子宮を守る手段は山ほどあるのです。女性だけでなく、男性も一緒にHPV感染と子宮頸がんの関りを知り、“自分に合った”、“自分たちに合った”対策を一緒に考えて頂きたいのです。

具体的には

■ HPVワクチンの定期接種
世界的に12歳頃始めますが、HPVに感染する前に接種することが大切です。感染してしまってからの効果は6割ほどになってしまうと言われています。性行動は人の尊厳にかかわる行為ですので尊重されなければなりません。しかし、性の発達段階は人や環境によって異なりますので、ある年齢に達したら同時スタートという考えは少し乱暴かも知れませんし、日本の場合、性教育は極端に遅れているため、12歳前後の子供たちにHPVワクチンの定期接種と言ってもその意義を十分理解できないまま“みんながやるから私も”という、「みんなで渡れば怖くない」的感覚で臨んでいるのではないでしょうか?HPVワクチンの定期接種は性教育の絶好の機会なのです。自分は今決められない。もう少し大人になってから考える。そんな子供たちが現れる社会を私は望んでします。
オーストラリアでは男の子もHPVワクチンの定期接種を実施しています。私の孫は米国フィラデルフィアに住んでいますが、お母さん(私の娘)の勧めで中学1年生の時HPVワクチンを接種しました。
■子宮頸がん検診

検診の目的は前にも書きましたが、HPV感染があるかどうか? 病変の進行度合(LSIL、HSIL、など)を推定する検査です。子宮頸がん検診の受診率は44%程で頭打ちの状況です。自己採取型HPV検査の普及で受診率を80%位まで上げたい。そして、男性の子宮頸がんに対する意識改革で子宮頸がんゼロを目指すのが私達の目的です。

この上司さん 女性の健康と活躍を支援してくれるでしょう

この上司さんには、会社で女性の健康についての会議があったら、是非、子宮頸がんのことについて発言してください。きっと一目置かれる存在になりますよ。」と伝えました。

数日後、「男のHPVタイピング検査(ハイリスク+コンジローマ)」の注文が入りました。

!おまとめ割!スタート 2025年3月17日10時より
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「健診ひとりで検査を受けるのは不安だから」
 親友と・・同僚と・・やってみたい

「大切な家族と一緒に検査したい」
 母娘と一緒に・・
 
「自分の状態を知っておきたい」
 忙しくて自分のことは後回しにしがち・・・
 
そんなお声をいただくようになってまいりました。
「知ること」は、自分を守ることにもつながります。
少しでも検査を受けやすくするために、おまとめ割をご用意しました。
身近な方やご自身のセルフメディケーションに 是非
アイラボの自分でできる自己採取&郵送検査をご活用ください。

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例えば「私はこのFemバランスチェック、ご友人は別の検査がしたい」と
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注意点

*おまとめ割は送付先が1箇所の場合に適用されます。
それぞれ別の場所への送付はできません。

*4個以上ご購入の場合、個数によっては宅配便(宅配便料は無料)にてお送りいたします。
(基本はレターパックライトでお送りしております)

*医療器具の為、発送後のキャンセル・返品はお受けしておりません。
この記事は椎名先生に代わり
ネット担当スタッフが更新してお届けしました。
ヾ(@⌒ー⌒@)ノヾ

素敵な女性からの電話
男性性器からHPVが検出されたが私がうつしたかも?

「つき合い始めてから半年ほどになりますが、
彼がHPV検査で56型に感染していることが分かりました。
今後の性生活についてご相談をさせて頂きたくて電話しました。
これまで、基本的には最初からコンドームを使用していましたが、
コンドームだけでは完全に感染を防ぐことはできないと聞いていますし、
私からうつった可能性もあります。」

自分からうつった可能性があるという人は少ない

無料電話相談で様々な方とお話ししますが、
「私からうつった可能性がある。」
という方は極めて少ないです。
とても好感が持てるご相談者に私自身幸せな思いになります。

アイラボの無料相談で大半のケースは、
<直近お付き合いしている人からうつされた>
と思うようですが、実は必ずしもそうではありません。

そもそもハイリスク型HPVの感染は男女とも全く無症状

この細胞は別のケースの男性性器から採取しましたが、採取した部位に何ら異常所見は認めません。
淋菌やクラミジアなど、性感染症の多くは感染後数日から数週間以内に何らかの症状が出るため、
「おかしい」と気づきますが、ハイリスク型HPVの感染は全く症状が出ないため、
感染したかどうかは検査をしなければ分かりません。
ですから、これまで性交経験がない人ならまだしも、
経験のある人が「自分が感染していない」とは断言できないのです。
お付き合いしているカップルがワンランク上のお付き合いを始める時、
相手(男性)にHPV検査をお願いするケースが増えていますが、
これから仲良く素敵な時間を過ごすためには、
同時期に一緒に検査しておくことが良いのではないでしょうか?

HPVのことをしっかり学べば子宮頸がんは(全然)怖くはありません。
感染予防や感染してしまっても対策はたくさんあるのです。
先ずは、男女とも自身の今を知ることが大事です。

久々に東京に行ってきます

“暑さ寒さも彼岸まで”とは良く言ったものです。
本当に長かった今年の猛暑ですが、お彼岸を境にやっと涼しい空気が感じられるようになりました。

昔、青梅や八王子といった立川から先に住んでいた人は、年に何度も行かない都内に出かける時は「東京に行ってくる」と言っていたそうですが、年を重ねたことやコロナ禍であったこともあり、まさに「今日は東京に行ってきます」そんな感じでした。

先日、表参道総合医療クリニックの廣田毅先生よりお電話を頂き、加藤式自己採取器具のこと、郵送検査のこと、オンライン診療のこと、そして先生が取り組まれている遺伝子治療についてお話を伺いました。

医療を前向きに、しかもとても熱く語られる先生に引き込まれるような思いで訪問することにしました。社長としては営業活動ですが、私的にはまた新たな友達に会えるそんな思いでした。

東京は人、人、人、、、、

西八王子駅から中央特快東京行きに乗り込むと、高尾駅が始発とあってガラガラな状態でした。
電車に乗ると、どういう訳か5分と起きていることが出来ず、気が付くと三鷹でした。
昼間というのにまるで通勤ラッシュ並み、慌ててマスクを取り出した始末。
新宿で山手線に乗り換えましたが、外国からの人もたくさんおり、久々の東京は別世界。おかげで、山手線ホームとは逆方向に歩いてしまい、構内を右往左往。
当然、渋谷で銀座線に乗り換える際も通勤ラッシュ並み。

表参道駅では、B2の出口を探していると「B1-B3]の表示を発見、多分B2はその中間にあるのだろうと思い進むと、B1の次はB3の出口であり、引き返す羽目になった。
B2の出口を発見してやっと東京の空を見ることが出来ました。

地図を頼りに初めての表参道の街並みを拝見。歩く人は少なくおしゃれなお店に目を奪われながら無事、クリニックにたどり着きました。
比較的涼しい日でしたが、久々のスーツの下は汗ばんでいました。

表参道総合医療クリニック

クリニックまではおおむね5分ほどらしい。
お約束の時間までには少しゆとりがあるので、地図を片手に久々の東京をのんびり行くことにした。
おしゃれなお店がそこかしこに、でも私は一人では入れそうもない。、、、なんて思いながら歩いているとあっという間にそれらしいビルが目の前に現れました。間違いない。ここだ。

入り口のドアを開けると、すぐ受け付らしいカウンターがあり、廣田先生とお約束の旨を伝えました。どうやら目の前で外国からのお客(患者?)様と対応しているのが廣田先生らしい。少し待つことになりました。

ほどなくして、廣田先生にご挨拶することが出来ました。
表参道総合医療クリニックは今年の4月に開業されたばかりだそうです。
私も小さな会社を経営していますが、開業当初は何かと大変ですのですタフの皆さんのご苦労はよくわかります。
このクリニックの診療科は、整形外科、脳神経外科、先端遺伝子治療、更にオンライン診療についても取り組まれるようで、私達アイラボの「郵送検査キット」とオンライン診療に接点があったようです。
また、廣田先生は研究者でもあり、ご専門はマイクロRNAを用いた遺伝子治療の様です。
先生の研究室も拝見させて頂きましたが、特に子宮頸がんの治療にもご興味をもたれている様でした。
これからどんなお付き合いができるのか私達も一緒に考えてまいりたいと思いました。

検診受診率の低い日本では、さまざまな医療機関で気楽に受けられるのがいい

アイラボの郵送検査は、HPや電話で依頼者から直接注文を受けるのがメインですが、検診機関、健康保険組合、一般開業医(乳腺専門クリニック、皮膚科、内科、等)の先生方にも子宮頸がん検査用の自己採取検査キットをご利用いただいています。
例えば、検診機関においては
、通常の検診(医師採取)とは別に加藤式採取器具を用いた自己採取を選択出来るシステムを導入している施設があります。検診受診率の上がらない我が国では加藤式自己採取器具を用い、一人でも多くの女性が“検診を受けてみようかな?”と思っていただける環境づくりが大切なのではないかと考えます。
自己採取法は子宮頸がん検診ガイドラインでは推奨されていませんが、採取器具の選択、検体の処理方法の改良、顕微鏡で観察する細胞検査士の使命感、更に受診者に自己採取法の弱点(子宮の入り口から少し奥に発生する子宮頸部腺がんなどは早期の発見が難しいこと)をはっきり伝えることなどを遵守することによって、医師採取が苦手な方、婦人科医(採取できる医師)不在の検診機関、検診会場(医療機関)へ出向くのが時間的・地理的に大変な方には効果的な方法と思われます。
健康保険組合様においては、子宮頸がん検診のみをアイラボに依頼されるケースもあります。
会社の事情もあると思われますが、受診者と検査会社の信頼関係を構築することにより、検査結果に対する相談窓口やおりもの検査やHPV検査、更に腟内フローラチェックなどの追加検査が再採取無しで受けられる点がメリットと思われます。また、LSIL以上の異常所見が見られた時には医療機関の紹介などにも対応していることが評価を頂いていると思われます。
開業されている先生方の中には、乳腺専門クリニックの先生が乳がん検診の折に子宮頸がん検診を受けていない受診者に自己採取による子宮頸がん検診を勧めて頂いているケースもあります。皮膚科や泌尿器科の先生からも同様の依頼があります。

表参道総合医療クリニック様にも是非当社の郵送検査キットをご活用頂き、オンライン診療にお役立て頂ければ幸いに存じます。

後日、院長先生からも郵送検査キットに関するPDFのご依頼

可能な限り先生方のニーズに対応したいと思いますが、私達アイラボとしては以下のキットをから紹介したいと考えています。

男性のHPV検査はなぜアイラボだけなの?

実はとても多い質問です

もうかなり前になりますが、アイラボの無料相談に「どうして女性のHPV検査はどこでも受けられるのに男性は調べられないのか?」という質問が寄せられました。
よく考えてみれば、性行為で感染する淋菌やクラミジアは男性でも女性でも検査が受けられるのに、同じ性行為で感染するHPV検査が女性だけで男性は受けることが出来ないのはおかしな話ですね。
子宮頸がんは「病気」であり、その病気はHPVの感染が原因であることが分かってきましたので、子宮頸がんの早期発見(検診)のためのHPV検査HPV感染そのものを予防するHPVワクチンが開発され、すでに世界中の国々に普及しています。しかし、男性がHPVに感染しても、その多くが尿道のがんや陰茎のがんになる確率が女性の子宮頸がんに比べると極めて少ないため、「検査の意義が無い」と判断されているのでしょうか。

症状は全くないのに、彼女が子宮頸がん検診でひっかっかった

「自分の彼女は、(多分)自分とが最初の性行為なので、検診でひっかっかった原因は俺しか考えられない。俺は数回風俗を利用して“生での行為をした”、、、でも、淋病やクラミジアに感染したことはなく、特に気になる症状は何もなかった。俺がHPVに感染しているかどうか調べたい。」当時、そんな風俗利用者や複数の女性と性交渉があった男性からの問い合わせが殺到していました。

共にHPVの研究をしてきた杏林大学の大河戸光章先生に相談

この頃、大河戸先生は日本におけるHPV研究の第一人者の仲間入りを果たしており、特に、細胞診におけるHPV感染細胞の形態学的研究では最先端の学術論文を発表しております。彼が開発した高感度多種HPV検出法uniplex E6/E7PCRはHPVの検出感度がすべての型で均質に検出できる特徴があります。
自動的に測定できる方法ではないため、多数検体を一度に調べられませんが、HPV感染している細胞が少ない男性性器検体でも応用できるため、アイラボでは大河戸先生の協力を頂き、男性向け郵送検査を始めました。

日本性感染症学会にてその成績を報告(2017年、札幌にて)

写真は、学会で発表した最初のスライドです。【日本性感染症学会第30回学術集会(2017)一般講演「HPV・尖圭コンジローマ」演題番号O-29】発表内容の詳細はこちらからご覧ください。

それ以降、男性のHPV検査は伸びていますが、女性も⤴

男性が、『自分の大切な人に、HPVを感染させたくない!、、、という思いから広まったHPVタイピング検査』ですが、その後、徐々に変化が現れました。『貴方とお付き合いしてもいいけど、HPVの感染は調べて!』、、、という女性が増えてきました。
要するに、男性も、女性も、、、、子宮頸がんに対する意識の変化が出てきたのです。

子宮頸がんの原因は、そういう事だったのか!” そんなことがやっと国民の中で広まってきたのかな?アイラボにとって、少しだけですが、嬉しいと感じた変化です。

男女のこの意識こそ、日本における子宮頸がん対策のキーになると確信しています

私達は性風俗業界の存在を否定するわけではありませんが、私達が最近実施した調査では、風俗で働く女性(CSW)におけるHPV罹患率は73%に及びHPV感染の爆発的広がりの温床になっていることは否定できません。このような現状を国は理解していても感染拡大に関する対策は全く行われていません。またその一方で、日本における子宮頸がん検診受診率は50%にも及ばず、2022年度国民生活基礎調査を元に厚生労働省が報告したした受診率は43.6%なのです。また、HPVワクチンの接種率に至っては1.9%(2019年度厚生労働省)と、いずれも先進国の中で最下位なのです。
検診は苦手だし面倒!、(特に根拠がなくても)自分には関係ない(対岸の火事的思考)と考える日本人の国民性、芸能人など有名人ががんになると一時的に検診を受ける人は増えますが、その熱も長続きしません。私達の学会関係者も子宮の日(4月9日)には全国各地で啓蒙活動を実施しますが、どれだけの効果が上がっているか、受診率が伸びない現実(2013年42.1%、2016年42.3%、2019年43.7%、そして2022年43.6%)を見ればそれほどの効果は上がっていない気がします。

そんな我が国の実情にもかかわらず、欧米をはじめとした諸外国のデータを基にしての「科学的根拠に基づいた子宮頸がん検診ガイドライン」というけど、本当に国民のためになっているのだろうか極めて疑問を感じます。

政治や関係する学会が解決できない現状からの脱却には、直線的でより現実的対応が必要ではないかと考えています。なぜ子宮頸がん検診で「要精密検査」になったのか?もっと端的に言えばいつ誰からHPVがうつったのか自身のことは自身でわかるはずですので、自身の健康を守るためにはセルフメディケーション(自身の健康は自身で守る)ことの重要性を浸透させなくてはならないと思います。

国民一人ひとりが子宮頸がんと真剣に向き合い“具体的何か”を見出さなければなりません。私達はその一つとに『真実を知ること、つまり正しい教育』が必要だと考えています。教室での講義や講演の形式ではなく、NetやSNSを使ってよりリアルな形で現実を伝えたいと考えています。

男性のHPV検査を提供している理由はまさにその点にあります。子宮頸がんは女性だけの問題ではなく、HPVのキャリアーとして男性が関わっているわけですから、この現実を男性も、女性も真面目に理解し、解決の道を探るための一歩にしてほしいのです。
自らHPVに感染しない感染させない(自身の性行動をしっかり管理する・男女ともにHPVワクチンの接種をする)、感染している可能性がある場合はがんになる前に対応する(定期的に検診を受ける)、検診で「要精密検査」になったら(必ず病院を受診して対応する)、、、当たり前なことがわが国ではできていないのです。

セルフメディケーション!子宮頸がんになってしまってから後悔する前に、自分を守れる機会がいくつもあるのです。そのことを知らない、知っていても他人事にしてしまったら、子宮頸がんから自分を守れれないのです。
次の大きなテーマは「子宮頸がん検診ガイドライン」についての私見」と題して考えたいと思いますが、その間に日々の出来事も掲載します。

一年も前から「小便が赤い」という先輩達

コロナで会えなくなってしまった間にこんな事態に!

コロナ禍であることも影響したのか、先日3年ぶりに磯釣りがが縁で長くお付き合いさせて頂いた先輩にお会いしました。
ところで椎名さん「一年ぐらい前から、小便が赤いんだよ」と言って排尿に立ち会わせてくれました。
「血圧で病院にかかっているんだから、尿に血が混ざっていることを早く先生に伝えなければだめでしょう。膀胱がんの検査をして頂くんですよ」と伝えました。
一ヶ月後、病院で検査をしてもらったら「膀胱癌だった。即入院になってしまった」という連絡を受けました。
そして今日、その後の状況を伺うために電話をしました。病巣を焼き切って、また一ヶ月後に検査を受けるとの事。
コロナ前は年に2回はお会いしていたが、コロナで会えなくなっている間にこんな状況になってしまい、とても残念な思いで一杯です。「早期であって欲しい」と祈るばかりです。

それが縁で今は大好きな先輩に!

健康のためにゴルフをやっています。
週に一度く位のペースで近くの練習場に通っています。
そこにはゴルフ仲間が結構いて、ゴルフ談義やアドバイスをしてくれる人もいます。
そんな中、これまであまりお話したことがない先輩が、彼の仲間達に「小便が真っ赤だよ」と言うのです。
「早く検査をさせなくては!」と思いつつも、まだあまり話したこともなかった方ですので、「話すきっかけ」がなく、数週間がたってしまいました。
と、ある日、その方がチョットしたアドバイスしてくれました。
「これさえ克服できればシングルは目の前だよ」と言うのです。
アマチュアゴルファーですが、結構名前が知られた方で、私にとって最も弱い部分の指摘してくれたのです。
せっかくお話しする機会ができたので、すかさず「私の会社はすぐ近くですので、是非一度寄ってください。おしっこを調べておきましょう。」と切り出しました。しかし、数ヶ月たっても血尿についてはあまり気にしていない様子でした。と、ある日、「病院に行ったら即内視鏡でがんを5個取られた。そのうちの一個がチョット進んでいるようなので治療すると言われた」そうです。、、、「もっと強く検査を勧めればよかった。」、、、と後悔しました。
そしてさらに3ヵ月後、放射線治療をすることになり、3週間程入院し、そして3ヶ月が経った七夕の日に検査結果が知らされました。その結果は「全く異常はない、次はまた3ヵ月後に検査を受けることになった。」と、明るく話してくれました。
「もう少し生きられそうだから、キャデーバッグを新しくするか!」と言ってくれました。

“先ずは良かった”

どうして血尿が出ても病院に行かないのか?

何なんですかね?
私達からすれば、先ずは膀胱がんを考え、すぐに検査を受けますが、
なぜ先輩達はそのことを放置してしまうのか?
癌ではないのか?、、、ぐらいも考えないのか?
がんかも知れないが、それが分かるのが怖いのか?
本当によくわかりません。
そのうちに、二人の先輩には話を聞いてみることにします。
、、、そういえば、先週、3年前にHSILと診断されたにもかかわらず、精密検査を受けなかった人の検体が提出されました。
幸運にも「今だHSILの域」にとどまっていました。

といった具合に、「異常なのでは?」と思っていても、行動が伴わない方が少なくありません。
セルフメディケーション! 自分の体は自分で守るんですよ!

自分のオリモノは正常ではないかも? と思って検査を依頼

『いつ頃からかははっきり覚えていませんが、かなり前からおりものが気になっていました。ネットの記事を見て「自分のオリモノは正常ではないと思い、アイラボさんの婦人科トータルセルフチェックを購入しました。今30代ですが、これまで子宮頸がん検診を受けたことがなかったので、子宮頸がん検査が含まれているキットを選びました。』という方からの依頼です。

おりものや臭いに関係したキットは「腟内フローラチェック」や「おりもの&臭いの検査」があります。しかし、この方の様に、子宮頸がん検診を受けたこのがないのであれば適切なキットと選んでいただけました。

この方と同じような悩みを抱える方とても多いと思います。
アイラボのキットは自己採取法ですので自宅で簡単に採取できます。取り返しがつかなくなる前に是非試してくださいね。

早速顕微鏡を見てみましょう。
腟内は白血球の増加(腟炎)はなく、比較的きれいに見えます。
しかし、中央にはClue cell(クルーセル)が見られ、腟ガルドネラ菌が腟内を支配しているようです

さらに拡大を上げてみましょう
細胞にやや灰色っぽく見えるちるガルドネラ菌が充満しています(Clue cell)。
乳酸菌らしき桿菌は見られません。これだけの所見でこのケースは『細菌性腟症が疑われま』。
その他にトリコモナスやカンジダも見られません。

追加:このケースは淋菌とクラミジアも遺伝子検査で陰性でした。
従って、この方が悩まれていたのは『細菌性腟症』であることがはっきりしました

このままにしておいてはいけませんね

もうかなり長い間このような状態であったと思われます。
今の状態は、腟内フローラが乳酸菌から腟ガルドネラ菌にシフトしてしまっていますので、不快な症状で悩まれているのであれば婦人科の先生にご相談されるのが良いと思います。現状では白血球が増加していませんので、腟ガルドネラ菌の増殖を抑え、乳酸菌を増やす治療が一般的です。最も大切なことは、生活習慣の改善(細菌性腟症になった原因を取り除く)が必要になります。厄介なことに、その原因が一つではありませんので、アイラボでは検査を受けられた方には個々にご相談を受けられるようにしています。
お気軽にご相談頂ければと思います。

この検査ではもう一つ大切な事が分かりました。

それは初めての子宮頸がん検査で『異常な細胞がみられなかったということです。』
これを機会に、定期的に子宮頸がん検査を受けるようにしましょう。

オリモノや臭いの心配がなく、子宮頸がん検査のみなら『子宮頸がん(細胞診)検査』だけでOKです。
『最新の子宮頸がん検査』は「細胞診検査(今回の検査)」と「HPV検査(危険なHPVの感染があるかどうかを調べる検査)」を同時に行うキットです。両方とも異常がなければ数年に一度受ければ安心できます。
セルフメディケーション!

おかしい?
いつもの違う! と思ったら早目にチェックですね。
原因がはっきりすれば早めの治療が可能になります。