高度異形成でレーザー治療を受けた後
おりものと臭いに悩まされたEさんのその後

「子宮頸がんの前がん病変である高度異型扁平上皮内病変(HSIL)の治療目的にレーザー治療を受けました。
その後、おりものの異常や臭いが気になるようになり、腟内フローラの検査を受けました。」という女性から、同じようなことで悩んでいる人は少なくないのではとのことで、私のブログで紹介させて頂くことになりました。
Eさんは2024年11月以降度々検査を受けていますので、主な出来事を抜粋してご紹介させて頂きます。
これが最初の検査時の画像です。
全体に白血球の増加が見られ、
写真中央には細菌性腟症に特有なクルーセルらしきものが見られます。
拡大を上げてみましょう。
やはり典型的なクルーセルです。
従ってこの時点で細菌性腟症が疑われます。
グラム染色を見てみましょう。
このように乳酸菌は見られず、腟ガルドネラ菌が腟内を支配している状況ですので、Nugent Scoreという方法で評価すると「8」という数値になり、明らかな細菌性腟症になります。

フラジールによる治療の結果、膀胱炎に

膀胱炎で血尿が出て驚き!
腟内も白血球が増加し、軽度の炎症像を示しています。
拡大を上げると、細胞の背景に腟ガルドネラ菌が増えています。

今度は、カンジダ症に悩まされ

そしてしばらくするとカンジダ症に見舞われました。
菌交代現象です。

しばらく様子をみることにすると

背景に腟ガルドネラ菌はいますが、太く長い乳酸菌も増えてきました。
やっとうれしい状況になってきました。

外食を減らし、不要不急の用を減らし、
体が無理をしていない環境を続けていたら

そして約3カ月が過ぎて久々に調べてみると、パパニコロウ染色でもこのように明らかな乳酸菌が増えていることが確認されました。この間、特に治療はしていないとの事。無理をしない比較的穏やかな環境が良かったのではないかとご本人。
取り急ぎ、単染色という簡単な方法で確かめてみると、明らかな乳酸菌!
やったね!頑張った甲斐がありました。
良かった。良かった。
こんな嬉しいことはありません。
ご協力ありがとう。
Eさん。