ハイリスクHPV感染の男性がHPV強制排除に挑戦(5 最終回)

彼女が子宮頸がん検診を受けたら軽度異形成と診断されました。
そのことが原因で彼女と別れることになってしまいました。
そんな彼(K氏)がアイラボの男性のHPV検査を依頼しました。
その結果は、39型、52型、51型が検出され、この男性がHPVを強制的に排除すことに挑戦した話。
k氏は、自分と同じ悩みを持つ男性は少なくないと思うので、Dr.
シイナのブログで紹介することを承諾してくれました。

2023年7月1日のブログ「10年前に風俗を利用した。5年後彼女がLSILに!そして今俺にHPVが!」が最初の記事。
第1回2023年10月24日
第2回2023年11月 4日
第3回2023年11月22日
第4回2024年 4月 7日 ※この時点で51型は消失したが、52型と39型が残ってしまいました。
そして2024年の6月からサイドの挑戦が始まりました。今回がこのシリーズの最終回です。

2024年6月 再度べセルナクリームによる治療を開始

お世話になっております。
Kです。
昨日6/17から再度の挑戦を開始しました。
治療方針は以下の通りです。
ベセルナクリームジェネリック24袋を購入、1度に2回分使用して全体に塗布し、4週間で使い切る
7月中旬には治療が終了すると思います。


このようなメールが届きました。
前回べセルナクリームを処方して頂いた先生は、効かないタイプ(HPVの型)があるとのことで処方して頂けなかったようです。そこでk氏はネットで購入したようです。
“1度に2回分使用して全体に塗布し、4週間で使い切る” という意味は亀頭部分だけでなく、竿(陰茎)部分を含め、男性性器全体に塗るという意味です。
6/19 昨日の夜お風呂に入ったときは、少し赤くなっていましたが、シャワーを当てても痛みはありませんでした。今夜2回目のベセルナクリームを塗布する予定です。
6/21 2回目が終わって少し赤くなってはいますが、痛みはないので、今日3回目をやろうと思います。
6/23 3回塗布しましたが、包皮の内側が赤くなって少しひりひりしますね。痛痒い感じです。
皮はむけてないので来週も治療は継続する予定です。
6/29 今週月曜に4回目の塗布を行い、火曜に刺激を与えてしまいました。
赤く腫れてしまい、カリに近い亀頭部分の皮がむけたように白くなってしまいました。
治るまで様子を見ようと思います。


【私からの返信】
kさん
そうですか?
それは残念な気がします。
私は治療に関しては全くの素人ですが、細菌の場合、治療を中断すると弱りかけた細菌が復活すると、より強い抵抗性になります。薬剤に対する耐性が獲得されるためです。
HPVとべセルナクリームでそのようなことが起こるかどうか不明ですが?
前回も、途中から薬剤の間隔が長くなっていますので、そのことが少し心配です。
椎名

そうなんですね。
弱りかけたHPVが復活することがあるのですね。
復活すると耐性がついてしまう。
完治させるのは難しそうですね。

7/8 だいぶ回復してきたので、今日から治療を再開したいと思います。
7/9 7/24日に治療が終了する予定です。
7/18 昨日治療する予定でしたが、シャワーを直接当てると痛みがあったので断念しました。
痛みが引いたら再開します。残り4回です。
7/24 まだ腫れているので治療は一旦やめています。そろそろ再開する予定です。
7/25 昨日もまだ腫れていたので治療はできていない状況です。
私の場合、一日おきに4回治療するとひどく腫れることが分かりました。
他の人は腫れないんですかね?
8/6 12回分の治療がやっと完了しました。
治療した日は以下の通りです。

1回目:6/17(月)夜
2回目:6/19(水)夜
3回目:6/21(金)夜
4回目:6/24(月)夜
二週間中断
5回目:7/8(月)夜
6回目:7/10(水)夜
7回目:7/13(土)夜
8回目:7/15(月)夜
二週間中断
9回目:7/29(月)夜
10回目:7/31(水)夜
11回目:8/2(金)夜
12回目:8/5(月)夜

腫れがひどかったので途中2回治療を中断しました。効果が薄れてしまうか心配ですが、とりあえず、一旦無事に終わってよかったです。
8/29 現在は腫れもなく状態はいいと思います。
性行為はありません。


8/30【私からの返信】
kさん
検査の前に飲みますか? 後にしますか?
八王子に来れますか?
椎名

どちらでも大丈夫です。
八王子行けます。

9/14 本日はお会いしていただきありがとうございました。椎名さんのお話を聞けて私の肩の荷が少し下りました。早く彼女ができるように頑張りたいと思います。
近いうちに検査をしようと思います。
結果がダメだったとしてもまた治療を再開するつもりです。
本日は貴重なお話が聞けて参考になりました。
ありがとうございました。

初めてお会いするKさん 遠いところまでよく来てくれました

初対面、Kさん印象は優しそうな好青年。
今回の飲み会、彼に検査をする前と後のどちらがいいかと聞いたところ、kさんからは「どちらでもOK」の返事が返ってきましたが、お会いするのを検査の前に決めたのは私です。私の方が結果を悲観的に考えていたもかも知れません。kさんはもし52型と39型が排除されなかったら再度挑戦する覚悟ができていましたので「どちらでもOK」だったと思います。

アイラボのモットーは「Be with you(あなたと一緒)」ですが、お客さんとこんな機会が持てたのは初めてです。3時間くらいいろいろな話をして有意義な時間を過ごせました。陰性になって早く素敵な彼女さんと巡り合えるようにと祈りながら別れました。

そして昨日HPV検査の結果が出ました。

今回の検査では、綿棒を4本(通常の倍)渡しました。性器全体を擦過するためです。
検体処理を担当した細胞検査士からは十分過ぎるくらい細胞が採取されていましたという連絡を受けていましたので、まだウイルスが残っていれば確実に検出されるはずです。

結果は 陰性 52型も39型もきれいに消えていました。

kさんおめでとう

Kさんからこんなメッセージが届いています。

俺は39,51,52型のHPVに感染していましたが、ベセルナクリームによる治療で完全に治すことができました。
初めてベセルナクリーム(12袋)で治療したときは、亀頭の皮が剥けて赤く腫れてしまい治療間隔(2日に1回のペース)を守ることができず、結局HPVを消失させることはできませんでした。
しかし、ベセルナクリーム(24袋)で再挑戦したときは、できるだけ治療間隔を守って治療し、完全にHPVを消失することができました。(亀頭、かり、包皮内側で12袋、包皮外側で12袋使用)
治療で大切なことはできるだけ治療間隔を守ることだと思います。赤く腫れて痛みがある場合は引くまで中断するしかありませんが。
ハイリスクHPVの場合、どこに感染しているのか目では確認できないので性器全体にベセルナクリームを塗布する必要があります。結構時間がかかり大変ですが、治る病気だと思いますので最後まで治療することをお勧めします。
俺の経験が治療のご参考になれば幸いです。


子宮頸がんは女性だけの問題ではない。もっと多くの人にこの病気の本当の姿を知って頂き、皆さん個々の性のあり方を尊重しつつ、HPVワクチンの接種、子宮頸がん検診、私達が提供している郵送検査など、子宮頸がん対策の方法は沢山あります。勿論HPVの感染を可能な限り防ぐこともその一つです。どうか自分に合った方法をうまく活用して自分はもとより大切なパートナーを子宮頸がんから守りましょう。
最後になりますが、Kさんからの情報提供は同じ悩みを持つたくさんの男性、そして医療関係者に役立つ情報と思います。医師法や薬事法に抵触しない範囲での対応でしたが、Kさんには心から感謝致します。お幸せに!
私達は子宮頸がんゼロを目指しています。