男性性器のHPV感染が顕微鏡的に子宮腟部と同じなら

HPVに感染していでも異型細胞がみられないことも

このケースは3種類のハイリスク型HPVに感染してしています。
多くの細胞に核は見られませんが、2つの細胞に核を認めます。
子宮腟部にこのような細胞がみられてもそれほど気になりませんが、男性性器の場合このような細胞も感染している可能性はあります。
このように、核が大きく、核の染まりが濃くなってくると子宮頸部細胞診のLSIL(軽度異形成)の細胞に顔つきが似てきます。
このように、細胞が大型で多核化し、オレンジ色に染まる角化を示す細胞は子宮頸部の軽度異形成と全く同じです。

子宮頸部の異形成の診断に酢酸加工という方法が

子宮腟部の病変をコルポスコープで観察しやすくするために酢酸加工という方法があります。
細胞の核密度が高い部位が白く変化するため、異形成がある部位が分かります。
男性性器(亀頭から陰茎にかけて)の場合、感染部位がどこかは虫眼鏡で見ても分かりませんが、顕微鏡で見ると写真に示す変化があるので、技術を駆使すれば感染部位を特定できるのではないか?
Kさんが以前チャレンジしたべセルナクリームを塗布する範囲もある程度限定されるのかな?
(何の根拠もありません)が、HPVの感染に気が付いた多くの男性のためにお医者さん達に考えて頂ければいいな?

そうか!

男性にもHPVは女性と同じくらい感染しているはず。でも、女性に比べると男性性器が癌になる確率ははるかに少ないことを考えれば、男性のHPV感染も自然治癒がかなりあるのかな?

真実を知ることこそゼロへの第一歩

女性の子宮頸がん検診でASC-USやLSILと診断されても(病気ではないので)治療はなく、(より高度な状態への進展がないか)追跡検査=フォローアップを行います。しかし、男性に関しては、HPV検査や細胞診による検診がないため、HPV感染の温床になっていると思われます。子宮頸がんは女性だけの問題ではないとの意識改革を男性にも理解して頂く事が子宮頸がんゼロへの一歩と考えています。