Femバランスチェック

腟内フローラチェックのグレードアップキットです

Femバランスチェック

2024年10月東京ビックサイトで開催されたFem+(フェムプラス)「女性の健康と活躍を支援する展示会」出展を記念してFemバランスチェックを商品化しました。この商品は、腟内の乳酸菌や腟ガルドネラ菌といった腟内フローラのバランスを調べる(腟内フローラチェック)事に加え、ホルモン環境(生理周期や更年期)によっても腟内フローラのバランスが変わるため、ホルモンのバランスも同時に調べ・報告するものです。
健康な女性の分泌期(排卵から次の生理までの間)後半の膣をグラム染色で観察すると、このようにたくさんの乳酸菌(デーデルライン桿菌)が観察されます。乳酸菌以外の細菌はこの画像からは確認できません。きわめて健康な膣内です。この状態をNugent Score (ニュージェントスコア)で評価すると、乳酸菌「0」ー膣ガルドネラ菌「0」-モビルンカス「0」=「0」となり「正常と評価され、、、、アイラボでは「とても良い」と評価しています。
このケースも性成熟期女性(妊娠可能な年齢で生理がある人)の分泌物をグラム染色したものです。
先ほどの写真と同じ倍率ですが、小さく丸い団子のように見える菌がたくさん見られ、赤く染まるものと青く染まるものがあり、共に膣ガルドネラ菌です。この菌が膣内を支配するようになると、自身でオリモノのにおいが気になる方が多くなります。魚臭帯下(ぎょしゅうたいげ)といい、魚の生臭いような異臭を訴える方が多いです。このケースをニュージェントスコアで表すと、乳酸菌「4」-膣ガルドネラ菌「4」ーモビルンカス「0」=「8」となり「異常」
と評価され、アイラボでは膣内フローラの状態は「乱れている」と評価しています。
こちらも性成熟期女性から得られた検体をグラム染色したものです。倍率は同じですが明らかな乳酸菌は見られません。膣ガルドネラ菌は右下方に集団で見られ他の部位にも散らばっています。この写真で注目したいのは三日月様に見える細い菌です。これはモビルンカスといい細菌性膣症に関係した菌といわれています。ニュージェントスコアは、これら3種類の菌の割合で膣内フローラの状況を数値化したものです。このケースは、乳酸菌「4」-膣ガルドネラ菌「4」-モビルンカス「2」=「10」となり「異常」と評価されます。アイラボの評価でも「乱れている」になります。
このように、膣内に生息する微生物達(膣内フローラ)の増減は劇的な変化としてとらえられます。最初の写真は、乳酸菌にとって栄養豊富(膣内の表面を覆う中層細胞にはたくさんのグリコーゲン=乳酸菌の餌となる糖分)で増えやすい生理周期後半(排卵以降次の生理が来るまで)の典型的な所見です。細長く紺色に染まるのがデーデルライン桿菌という乳酸菌です。健康的で素敵な膣内環境はニュージェントスコア0‐3で評価されます。しかし、いろいろな原因で真ん中の写真のように、乳酸菌が全く見えなくなり、膣ガルドネラ菌だけに支配された環境は細菌性膣症と評価され、ニュージェントスコアは7-8になります。更にに下の写真のようにモビルンカスという菌が加わると9-10になり、異常な膣内環境に位置付けられます。「膣内の臭いが気になる」という人の大半は細菌性膣症といわれる状況です。大切なことは、淋病、クラミジア、膣トリコモナス症、ヘルペスなどの性感染症でも同じような症状を示すことがあるので、検査で確かめておくことが必要になります。また最もきつい臭いになるのが進行した子宮頸がんです。オリモノや臭いは膣内健康度のバロメータ-になりますので、自身の生理周期(生理後卵胞期→排卵の頃排卵期→次の生理前黄体期)ごとの状態を知っておくことが大切です。アイラボのお客さんの中には、お医者さんが「カンジダ症と診断し、薬を処方してくれましたが、自身は細菌性膣症を疑っていましたので、その薬は服用せず、アイラボの検査で確認してからその結果を婦人科に持参される方も少なくありません。
自身の健康は自身で守る=セルフメディケーション
Femバランスチェックはそんな風にいつでも気軽にご利用ください。

こんな方におすすめ

  • おりものが気になる方
  • 臭いが気になる方
  • 乳酸菌の量が気になる方
  • 細菌性腟症が気になる方
  • 性行為に心配な方
  • 妊活中の方
  • 更年期が近い方
膣内フローラチェック
婦人科自己採取器具セルソフト(細胞診・HPV検査)
アイラボでも販売しています
Femバランスチェックは
■ 自己採取器具(セルソフト)で採取してポストに入れるだけの検査です。
セルソフトは加藤式採取器具の改良型で安全性はそのままに、機能性や優しさを追求しました。販売開始後、お客様からは「簡単に採れました」「「使いやすかった」「痛くなく簡単だった」など、おおむね好意的な意見が多く、「挿入時に少し抵抗感はあったが問題なかった」等の感想を頂いております。
セルソフトは子宮腟部(子宮頸がん好発部位)を擦り、自然にはく離した細胞もからめとってくる採取器具で、我が国で唯一子宮頸がん検査用に開発された器具です。ですから、婦人科感染症のあらゆる検査に対応可能です。
膣内フローラチェック
アイラボの職員が最も得意とするのが顕微鏡相手の仕事
■ 検査はアイラボの細胞検査士によって顕微鏡で調べます。「白血球の増加」「ホルモンバランス」「カンジダの有無」「乳酸菌の量」「腟ガルドネラ菌の量」「モビルンカスの量」「細菌性腟症の有無」等を調べ、写真も添付します。総合的評価は「とても良い」「一般的状態」「やや乱れている」「乱れている」の4段階で報告します。腟内フローラはホルモンやフローラ達の餌の増減、炎症による影響など様々な要因で変わりますので、アイラボでは常に細胞診標本も併用しています
膣内フローラチェック
郵送による報告書
■ 結果の報告は、ネットと郵送をご利用になれます。Femバランスチェックは、アイラボに検体が到着後、おおむね数日で結果がでます。
日曜日、水曜日、金曜日に検査を実施していますので、その曜日の朝に到着した分はその日のうちに結果がネットで見られることがあります。過去に、あまりに結果が早く出たので、ちゃんと検査をしてくれたのか心配になりましたと言う電話を頂いたことがありますが、心配いりません。アイラボのモットーは「標本(検体)これ人なり、真心を以て接すべし。技術これ美なり、努力をもって研くべし。診断これ命なり、責任をもって臨むべし。」です。
この報告書は、郵送に使用していますが、デザインや内容は受診者の一人に考案して頂きました。いかがでしょうか?
一度チャレンジしてみたい方はこちらから。

腟内フローラとは?

口の中、腸の中だけではなく、皮膚や性器(外陰部や腟)には常にいくつかの微生物が住み着いてバランスを保っています。
そして、体の外から侵入する細菌やウイルスなどの病原微生物の繁殖を抑える防御(体を守る)の働きをしています。 腟内フローラの代表は「いくつかの乳酸菌の仲間」です。腟内や外陰部は肛門から大腸菌などのいろいろな細菌が日常的に侵入し ています。また、性交においても通常とは異なる微生物が侵入することになりますが、乳酸菌は腟内の細胞がもっているグリコーゲンという糖分を分解してたくさんの「酸」を作ります。酸がたくさん作られると腟内が強い酸性の環境(pH3-3.5)になります。そうなると、外部から侵入した微生物は「殺されないまでも、腟内では増えることができなくなる」のです。これを腟の自浄作用といいます。しかし、何らかの理由、例えば風邪などで処方される抗生物質の投与、過剰な性行為、さらに腟内洗浄をすることで腟内フローラ(乳酸菌)のバランスが崩れると、おりものや臭いといった女性特有の症状に悩まされます。
同じような症状はクラミジア、淋病、カンジダ症でもあらわれますので、鑑別するためにも検査は大切になります。
あれ? いつもと違う。と思ったら、早めのチェックが大切です。

妊娠可能な女性から更年期のホルモン環境とは

ホルモン細胞診という専門用語があります。つまり、私達が得意とする婦人科細胞診でホルモンの状態が分かるということです。もともと婦人科細胞診は、パパニコロウ先生が腟の粘膜を擦ってホルモンの研究をしていたのです。そんなある時、腟の粘膜を擦った標本(パパニコロウ先生が考案した染色)を観察していると、がん細胞が目に入ってきたようです。そしてこの方法で癌の診断が出来ると確信し、その後世界中の子宮頸がん検診に使われるようになりました。私達は、こんな古い方法でも良いものは大切にして皆さんに提供しています。それではホルモン細胞診の概略を説明します。
膣内フローラチェック
ホルモンによって女性の腟内は劇的に変化しています
■このスライドは、もう20年も前になりますが、神奈川県伊勢原高校の性教育の講演で使用したものです。一番上の絵は、月経がはじまると青の線で示した女性ホルモン(エストロゲン)が徐々に増え、排卵の前で最も多くなる事を示しています。排卵後、エストロゲンは徐々に減りますが、オレンジの線で示した黄体ホルモン(プロゲステロン)が増え、月経になると両方のホルモンが無くなります。排卵の頃(エストロゲンが最も多い時期)腟の粘膜(重層扁平上皮)は最も厚くなります。妊娠できるように性交に耐えられるようになっているんですよ。真ん中の絵の様に妊娠可能な女性は毎月これを繰り返しています。真ん中の絵の左端には皮膚との違いを示しています。皮膚はさらにいろいろな刺激から身を守るため厚くなり、角質層があります。実際は、下の写真の様な変化が見られます。【妊娠しなかった】→【月経】→【次の妊娠に備える】→【卵巣で卵を育てます】→【エストロゲンが多くなります】→【腟の粘膜が厚くなります】→【排卵】→【プロゲステロンが増え】→【腟の粘膜は一皮むけます】→【乳酸菌のエサが増えます】→【腟内を酸性にして守ります】→【妊娠しないと】→【月経】、、の繰り返しです。
膣内フローラチェック
排卵の頃、最も多くなる表層細胞です
■ 「妊娠しなかったよ」という指令が脳に行くと、妊娠に備え受精卵をやさしく受け止めるために準備した寝袋(子宮内膜)は必要なくなるので月経が起こり、子宮内膜の組織は剥がれ子宮の外に排出されます。それが月経です。そして、次の受精に備え先に示した様な変化が繰り返し起こります。卵が成熟するにつれエストロゲンが増え、それが最高になった時(排卵の頃)、腟の粘膜の表面を擦ってくると、この写真のようなオレンジ色に染まる表層細胞だけになります。
ホルモンのバランスを見る指数がいくつかありますが、その一つである細胞成熟度指数maturation index(MI)は、旁基底細胞/中層細胞/表層細胞の比率で表します。写真をこの指数で示すとMI=0/0/100となります。
この時期は腟の粘膜が厚くなるのでいろいろな意味で抵抗力があります。言い換えると乳酸菌にあまり頼らなくてもよいので、乳酸菌の数はそれほど増えません。(下の写真の様な乳酸菌見えないでしょ。)
膣内フローラチェック
排卵が終わり1週間位過ぎると中層細胞が主体になり、
乳酸菌が増えてきます。
■ 排卵と次の月経の中間を過ぎると、この写真の様に中層細胞が主体になります
排卵後はプロゲステロンも分泌されるようになりますが、そうすると、腟の重層扁平上皮は中層細胞までしか成熟しません。今まであった表層細胞が自然に剥がれ落ちた後は、乳酸菌のエサとなる(グリコーゲン)を豊富に保有する中層細胞が腟の表面に現れるので、MIは0/100/0となり、写真の様に乳酸菌は活発に増えます。乳酸菌が増えることで腟内は強い酸性の環境になり、他の菌が増えないようになっています。前にも述べた腟の自浄作用です。このような神秘とも思える現象が繰り返されているのです。こんな乳酸菌達を守ってあげるのはあなたしかいません。腟の中がおかしいと思ったら”早目にチェックしましょうね。
生理が無くなると(個人差はありますが)徐々に腟内は萎縮して旁基底細胞だけになります。
■生理が無くなると徐々にホルモのン量が低下するため、粘膜は薄くなり表層細胞や中層細胞はなくなり、写真の様に旁基底細胞が露出します。細胞診で見ると丸い小さな細胞だけになり、萎縮の状態になります。ホルモンの働き、すごいですよね。このように萎縮の状態になると乳酸菌のエサは無くなりますので、腟内の守りが弱くなり、腟炎を起こしやすくなります。
ホルモンのバランスを保つことがいかに大切か、ご理解いただけましたか?

腟内フローラやホルモンが低下すると細菌性腟症や萎縮性腟炎に

述べてきたように、Femバランスチェックは腟内フローラとホルモンの関係を説明してました。
最後に、復習の意味も含め、いくつかのケースを見ていきましょう。分からなくなったら元に戻って確認して下さい。
月経が終わって3日目の写真です。
■ 月経によって腟内は洗い流されきれいになります。月経直前にたくさん見られた乳酸菌も洗い流されます。この写真は月経が終わってから3日目(月経開始から8日目)です。これから排卵までの一週間程の間にエストロゲンが増え、緑色の中層細胞はなくなります。本来であれば、乳酸菌も何もない状態(血液成分が若干の頃事もあります)ですか、この写真の扁平上皮細胞には腟ガルドネラ菌が群がっています(クルーセル)。そうなんです。月経直後でも細菌性腟症ではこのように腟ガルドネラ菌は観察されます。

典型的な細菌性腟症を疑う所見です。
依頼者の主訴(主な症状)は高度異形成のレーザー治療後の異臭です。
オレンジ色の表層細胞が主体(排卵の頃)
■ 健康な腟内であれば、表層細胞以外の成分はほとんど見られません。
乳酸菌もほとんど見られないのが普通ですが、この写真にはクルーセルがみられ、背景にもモヤモヤ(膣ガルドネラ菌)が見られます。
これも細菌性腟症が疑われる所見です。
依頼者の主訴(主な症状)は「臭いが気になる」でした。
出現している細胞は中層細胞ばかりです。
■ 細胞像からホルモン環境は、排卵から次の月経の間であることが分かります。
何かおかしくありませんか?
本来ならたくさんの乳酸菌が見られていいはずですよね。
それらしい細菌は全くなく、中央にクルーセル(腟ガルドネラ菌は群がった細胞)が見られます。
腟ガルドネラ菌が腟内を支配している状況ですので、乳酸菌は見られません。

これも典型的な細菌性腟症を疑う所見です。
この方の主訴は気になる臭いで、パートナーから臭いを指摘され検査を受けました。
※男性が臭いを指摘するケースが少ないです。欧米のある研究者は「男が黙って去っていく病気」と表現したように、男性は気になってもなかなか言えないものです。
拡大を下げていますが、背景に青く靄漏らしているのは腟ガルドネラ菌です。白血球も増えて、腟炎の様相を呈しています。
■ このケースは3枚前の写真と同じ人で、排卵期後に採取したものです。月経直後とは全く様相が異なり、腟内環境が守り切れまくなり、腟炎状態です。よく観察すると、カンジダの増殖が見られました。このように、腟内環境が乱れると、細菌性腟症(炎症は伴いません)だけにとどまらず、腟炎になってしまうケースも少なくありません。
萎縮性腟炎の例です
■ 更年期になると卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が徐々に低下し、閉経後徐々に腟内は萎縮します。今まで腟内を守ってくれたホルモンや乳酸菌がなくなるため、抵抗力がなくなり、様々な症状で悩まされます。写真のような萎縮性腟炎もその一つで、とてもつらいようです。辛い時は我慢せず、お近くの婦人科クリニックを受診して相談されることをお勧め致します。先生の判断でホルモン補充療法が選択されると、ホルモン環境が改善され、乳酸菌の回復にもつながります。
Femバランスチェックは若い方から更年期以降の方まで広くご利用頂いています。
不明な点がございましたらキットご購入の前にお気軽にご相談頂ければ幸いです。
042-652-0450またはメールでのご相談も可能です。