期間限定HPV検査グレードアップキット販売開始
子宮頸がん検診受診率向上キャンペーン

2024年7月8日のブログで紹介したように、HPV検査用自己採取器具セルソフトの完成を記念して既存のHPV検査(ハイリスクHPVタイピングなし)KIT003を期間限定で検査内容をグレードアップして販売を開始しました。
エヴァリンブラシを用いた自己採取法によるHPV検査は、検体を乾燥した状態で検査機関に送られますので、HPV検査だけしか検査できません。結果は、ハイリスク型HPVの感染が「陰性」または「陽性」で報告されます。機種によっては、16型、18型、その他の感染があるかどうかで報告されるものもあります。いずれにしても「陽性」の場合は再度医療機関を受診して細胞診検査を受けることが条件になっています。

アイラボでは自己採取検査キットの場合、全て検体の適否判定を実施していますので、HPV検査前にパパニコロウ標本を作製し、顕微鏡的に腟内の状況を観察してちゃんと細胞が採取されているかを確認しています。その際、白血球が増えているかどうか(腟炎はないか?)、異型細胞はないか?、カンジダやトリコモナスなどの感染症はないか?、更に腟内フローラの状況やホルモンの状態も観察します。そして、私達の経験をもとに、追加検査が必要と思われた時は、細胞診検査やおりもの検査、さらに腟内フローラチェックを勧めることもあります。細胞診とはそれだけの価値がある検査ですので、得られた情報を受診者にフィードバックする意義はとても大きいと考えています。
追加検査を実施するかどうかはあくまで本人の希望によって行われます。残った検体で検査しますので再採取の必要がなので通常価格より1,000円引きになっています。

HPV検査の結果は、16型の感染があるかどうか、18型の感染があるかどうか、それ以外の31,33,35,45,52,58,39,51,56,59,68のいずれかの感染があるかどうかで報告します。(通常のHPV検査の報告と同じです)

HPV検査で「陽性」の場合、必ず、婦人科を受診して細胞診検査を受けることになります
この度の期間限定グレードアップキャンペーンは、HPV検査で陽性になった場合、即細胞診検査を実施し、HPV検査の結果と同時に報告するサービスです。
「陽性の場合、病院を受診して細胞診検査を受けることななっているのだから必要ないのではないか」との意見もあると思いますが、先ずは現状を速やかに報告し、同時に婦人科を受診して細胞診検査を受けることのことの意義をはっきり伝える試みです。

子宮頸がん検診は『自己採取でも受けられますよ』と

細胞診検査単独法に加え、HPV検査単独法が子宮頸がん検診ガイドラインで推奨グレードAになりました。原則医師採取とはなっていますが、WHOや米国FDAも自己採取を許可したことから、子宮頸がん検診の受診率を上げるために一歩前進といった感じです。市町村や企業健診においても準備が整ったところから医師採取が苦手な方、仕事や子育てで検診に行く時間が取れない方、交通の不便な地域にお住まいの方にも『自己採取でも受けられますよ』とか『自宅で採取できますよ』などと声をかけられるようになりました。

HPV検査は医師採取と自己採取で検査精度は変わりません

HPV検査は、子宮頸がんの原因となるハイリスク型HPVの感染があるかどうかを調べる検査ですので、そもそも子宮頸がん検診という言葉は当てはまりません。あえて言うなら、HPV検診の方が分かりやすいのではないかと思います。HPV検診で陽性になった人は子宮頸がんの危険性があるので定期的に子宮頸がん(細胞診)検査を受けましょうというものです。
HPV検査はウイルスが100個ほどあれば(感染した細胞が1個でもあれば)検出できますので、医師が採取しても自己採取でも大きな差はありません。この前のブログでもそのことは説明していますので安心して受けて頂けます。

HPV検査で陽性になった人は“即”細胞診検査を行います

HPV検査が陽性の人は細胞診検査を受けることになります。
これも前のブログで詳しく説明しましたが、HPV検査で陽性であっても、“現状はどうなのかについては全く分からないからです。”つまり、異型細胞が全く見られない段階(NILM)なのか?、明らかなHPVに感染した細胞がみられる段階(LSIL)なのか?、さらに異型の強い細胞がみられる前がん状態(HSIL)なのか? 全く分からないからです。

この度のキャンペーンは、HPV検査陽性の場合、HPV検査に使用した検体で“即”細胞診検査を実施して同時に報告します。

対象の検査キットは

個人の方はもとより、自治体の検診や企業健診さらに健康保険組合様においても

受診率向上を目指し、
これまでの検診(細胞診)に加え、子宮頸がん検診ガイドライン推奨ランクAの
(自己採取型)HPV検査
をご検討頂ければ幸いです。