綿棒採取の簡易キットにもこんな細胞が!

Dr シイナラボ(アイラボ)の検査キットの中には、コストパフォーマンスを考えた~シンプルキット~があります。綿棒で採取しますので、検査精度が著しく低くなるため「子宮頸がん検査」には使えません。
淋菌、クラミジア、トリコモナス、カンジダ、細菌性腟症、膣炎の有無を調べる「おりもの&臭いの検査」にもこの~シンプルキット~があり、定期的に検査が必要な方が多く利用されています。
アイラボでは、お受けした全ての検体を、特別な標本を作製して「適切に採取されているか」チェックしています。しかしそんな標本でもびっくりする細胞が目に飛び込んでくることがあるんです。

この段階でHPV感染が明白!

弱拡大では、白血球の増加はなく、とてもきれいな腟内です。
しかし、写真の中央にはオレンジ色とグリーンに染まる(多染性)細胞が見られます。
さらのこの細胞には複数の核が存在(多核)します。
細胞の多染性も多核もHPV感染の特徴なんです。
だからこの写真をもって“LSIL=軽度異型扁平上皮内病変(軽度異形成)”と診断できるのです。
このように、HPVの感染が明らかでLSILと診断された時、感染しているHPVの型を調べておくことで、感染が一時的か持続しているかを知ることが出来ます。またより危険なHPVなのかどうかも知ることが出来ます。(HPV検査の中には16型、18型、その他に分けて報告してくれる検査もあります)

このケースはたまたま綿棒で採取してこのような細胞が出てきたわけですので、“幸運”な例です。
これに満足しないで、この際しっかりと検査をしておくことが大切です。
婦人科を受診して子宮の入口(子宮頸部)をしっかり検査しておきましょう。
受診できない方は、「最新の子宮頸がん検査」だけでも受けておきましょう。
セルフメディケーション、ご自分の意志で「おりもの&臭いの検査」を受けた結果、異型細胞が見つかってしまった訳ですが、ここで面倒くさがらず、せっかく見つかったのですから、いずれかの方法で今の状況をチェックしてくださいね。