乳酸菌の仲間がいっぱい!

私は昨日が75歳の誕生日でした。この年まで好きな仕事を続けていられること、皆さんに感謝感謝の思いで一杯です。
今でも、毎日30件ほどの検査をしています。
今日も嬉しい画像に遭遇しました。

乳酸菌は条件が良ければいっぱい増えます

最近、このようにたくさんの乳酸菌の仲間が見られるのが少なくなっている気がします。ですから、ついつい嬉しくなって皆さんにも見せたくなってしまいました。
せっかくの機会ですから乳酸菌を覚えてくださいね。腟の中で見られる細菌では大きいのが特徴で、細長い針のように見えます。専門的には桿菌(かんきん)と言います。

いつも、乳酸菌の仲間と表現しますが、単一な種類ではなく、複数存在しますのでそのように表現しています。
腟内の条件が整えば、このようにたくさん増える事ができるのです。
細胞診を本格的に初めて50年以上になりますが、なんとなく腟内フローラに変化がみられるように思えてなりません。50年前はもっとたくさん乳酸菌が腟内を支配していた気がしますが、最近は腟ガルドネラ菌がえばっている気がしてなりません。この半世紀の間に何が起こっているのだろうか?
軽度異形成やASC-USと診断されるケースに細菌性腟症が合併することも何となく多い気がするのは私だけなのかな?最近そんなことを思っています。
腟の中は“乳酸菌の仲間が守っている”、、、と考えるのが一般的ですが、腟ガルドネラ菌も乳酸菌ほどではないがグリコーゲンを分解して酸を作ります。“ひょっとして、腟ガルドネラ菌も腟内を守っているのかも知れない?”、、、なんて思うこともあります。
腟内を乳酸菌が支配するとPhは3~3.5と強い酸性に傾きますが、腟ガルドネラ菌が支配するようになると
4~4.5程になると言われます。それが臭いと関係あるのか???、、、そんなことを考えていると眠れなくなります。