細菌性腟炎ってどんな病気? と言う電話相談。

婦人科に行ったらクロマイとフラジールが処方されました。
と言う女性。話を聞くと、
「黄色いおりものがあり、病院で処方された薬で症状は良くなるけど、
すぐに再発してしまう。」

どうやらそんな悩みのようです。

先生も忙しくて、詳しく説明してあげられる時間がないんだね。
昨年の秋丹精を込めて植え付けた大根です。
このような姿の大根、これが2例目です。
全く!!!
あきれてしまいますね。
畑には最後の大根があります。
何と! 足が3本になってしまいます。
大変みずみずしくておいしいのですが、
何かに呪われているのでしょうか?
良く耕したつもりですが、小石などが混ざっていたようです。

よく相談してくれましたね。

きっと先生は腟炎があると思ったのでしょうね。
あなたが言うようにオリモノが黄色だったから。
この写真はつい先日紹介したものですが、
腟内はこんな感じだったかも知れまっせん。

先生はなぜクロマイ座薬を処方してくれたのでしょうか?

多分この薬を投与する前に淋菌やクラミジアなどの感染はチェックしてくれたと思います。
クロマイ(クロラムフェニコール)は、いろいろな菌を殺すことが出来る抗生物質です。
腟炎を起こしている菌だけでなく大切な乳酸菌まで死んでしまいます。
悪い菌を排除するために仕方ないことなのです。
この治療を1週間位続けるとおりものは少なくなり、綺麗になってきたことが実感できます。

その次に処方されたフラジール経口薬を約1週間服用

腟内洗浄後にクロマイ座薬を挿入してきれいになったところに
フラジール(メトロニダゾール)を服用します。
この抗生物質は細菌性腟症の主な原因菌である腟ガルドネラ菌を殺してくれますが、
腟に大切な乳酸菌の仲間は殺しません。


なので、フラジールは細菌性腟症の治療にはもってこいの薬なんです。
先生がどんな目的で2つの薬を処方してくれたのか分かったでしょうか?

実はこれからが問題なんですよ。

クロマイで悪い菌を殺し、さらにフラジールで悪玉菌の腟ガルドネラ菌を殺しつつ乳酸菌が増えやすい環境を整えたのです。
確かにその時点では、おりものは少なくなり、臭いが気にならなくなったと思います。
もう治った! でもそう簡単にはいかないのです。
元の生活習慣に戻ったとたん細菌性腟症が再発してしまうことが少なくないのです。

私はこう伝えました。

治療後は乳酸菌がたくさん増えるまで腟内をなるべく静かにしてあげましょう。
そしてセックスを再開するようになったらしばらくはコンドームをしましょう。
行為が終わったら外性器を洗ってその日は腟内を静かにしてしておきましょう。
コンドームをするのはうつるからではなく、
腟内射精を避けるため。
このことについては私が研究して確認したわけではありませんが、
精液はアルカリ性なので、
腟内の乳酸菌がしっかり増えるまでは酸性の環境の方がいいのかな?
と思うからです。

さらにこう付け加えました

生理は月経血で月に一度腟内を洗ってくれる役割もあります。
そのため、月経最後の頃は乳酸菌の数もかなり少なくなっています。
生理の終わりごろ、早く綺麗にしたいとの思いから腟洗浄をしてしまう人がいます。
少なくなった乳酸菌が、これから増えようとしている時期、それはないですよね。
腟の自浄作用とは、十分な乳酸菌によって腟内の酸度を高めることで、いろいろな菌が膣内に侵入しても、増殖できない環境を作っているのです。
腟洗浄は、
そんな腟の守り主を排除してしまう行為です。

医師が治療のために行う以外、
自分で行う腟洗浄はやめましょう。

君には関係ないけど、もしそんな人がいたら教えてあげてね。

細菌性腟症は性行動の活発な10代後半から20代にかけて多く、
30代で若干減少して40代以降また増える傾向があります。
お産を経験したお母さんは入浴時に腟内にお湯が入ってしまうことがある様です。
このことは腟洗浄しているのと同じなので、
そんな時はお湯が入らないような姿勢で入浴することが大切かも知れません。
気になる時はシャワーだけにしてみるのもよいかもしれません。
こんなことを!

最後に! 細菌性腟症は決して病気ではありません。

自分の腟内環境は自分で管理しましょう。
不正出血や異常なオリモノの増加、
そして粘液物質が増えて続く時は
早目の受診が一番です。
多少のおりものや臭いについては常に観察する習慣を身に着け、
自身でコントロールできるようになるといいね。
アイラボのキットがそんな時に気軽に使って頂ければ幸いです。
勿論、ご購入前、検査後のご相談も可能です。

セルフメディケーション(自分の健康は自分で管理しましょう)